search
とじる
トップ > スポーツ > オリックスは見守るだけ? 急浮上してきたイチローのマーリンズ帰還説

オリックスは見守るだけ? 急浮上してきたイチローのマーリンズ帰還説

 オリックスバファローズの宮内義彦オーナー(82)が、報道陣に囲まれたのは2月10日だった。宮崎でのキャンプを視察し、まだ練習は途中だったが、席を立った瞬間、報道陣がなだれ込んできたのである。
 質問は帰還説に現実味も帯びてきたイチロー(44)のことに集中した。宮内オーナーは「私から言える立場でもない」と前置きしつつも、食事をともにしたことを明かしてくれた。
「お酒をちょっと飲むようになったね。僕から見た彼の変化はそれぐらい」
 その席上でオリックス帰還の話が出たのかどうか、帰還の正式交渉は始まっているのか否か、去就に関する話は全てはぐらかされてしまった。

「様子見といった感じではないでしょうか。日本球界に帰還するのなら、オリックスに帰って来てほしいとの姿勢は変わっていないはず」(取材記者)
 しかし、それでは米マーリンズを解雇された昨秋時点と何も変わっていないということになる。獲得を表明した中日ドラゴンズの出方も気になる。もっとも、日本球界側はイチローの「メジャー優先の希望を尊重する」の姿勢は変えていない。そのためだろう。オリックスの“様子見”は、さらに長期化するとの声も聞かれるようになった。
「ひょっとしたらですが、マーリンズに帰還するかもしれませんよ」(米国人ライター)
 世代交代とチーム再建を掲げていたマーリンズの補強が失敗してしまったのである。このオフ、マーリンズの経営陣はチーム総年俸を縮小させるため、ベテラン選手の放出を進めていた。しかし、元ヤンキースのスーパースターで、最高経営責任者のデレク・ジータ氏を中心とした幹部チームは、アンバランスな選手構成を作ってしまった。メジャー昇格が可能な40人枠のなかで、外野手は3人だけ。うち2人は昨季にメジャーデビューした“ひよっこ”で、最後の1人はメジャー経験ナシ。「こんな選手構成で戦えるのか?」と、地元ファンの反感も買っているそうだ。

「昨季のマーリンズは『メジャー最強布陣』と言われていました。スタントン、オズナ、イエリッチ、リーグを代表するスラッガーであり、彼らのうち誰が4番に入ってもおかしくはありませんでした。その3人を全てトレードで放出してしまったんです」(特派記者)
 ジータ氏たちはチーム総年俸を減らすことを優先したせいか、主力選手を売り払いすぎて、大幅な戦力ダウンという結果を招いてしまったのだ。
「残った主力選手からも経営陣批判が出ています。正捕手のリアルミュートが自らトレードを望んでいるとの情報も伝えられています」(前出・同)

 補強失敗の影響だろう。「イチロー再獲得」の話も出始めたのだ。
「ジータ氏を始めとする新経営陣への批判は日増しに強くなっています。世代交代を進め、若い選手を増やしたいのは分かりますが、誰が見ても戦力ダウンです。主力放出の批判を緩めるため、イチローを呼び戻すということも十分に考えられます」(前出・米国人ライター)
 マーリンズの混乱ぶりはオリックスにも届いているはずだ。イチローの代理人は一時期、「日本の球団とも交渉を…」と弱気な発言も見せたが、一貫して変わらなかったのは、「米29球団に声を掛けている」の発言だ。29球団とは、「解雇したマーリンズ以外の球団」という意味。いよいよ、30球団目に声を掛けることになりそうだ。今のイチローなら、年俸額にはこだわらない。低年俸でも契約可能であることを伝えれば、補強に失敗したジータ氏たちも真剣に検討するだろう。
「キャンプで実戦形式の練習が始まるころ、経験の浅い3人の新外野手が試されます。その結果を見て、イチロー帰還が協議されそうです」(前出・同)
 オリックスが正式にイチローにオファーを送るのは、その後になる。
「オリックスがイチローのメジャー優先の希望を叶えてやりたいとする気持ちも分かります。でも、こういう時だからこそ、『帰って来い』と伝えるべき。マーリンズとオリックスの帰還要請のどちらに誠意があるのか、イチローにも伝わると思いますよ」(球界関係者)
 オリックスが決断しなければ、「3月になっても、去就先が決まらない」なんてことになりそうだ。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ