1976年に北海道で生まれた里谷は小学5年でモーグルを始め、6年生の時に全日本選手権で優勝。中学1年の時は2位だったが、それ以降の東海大四高、北海道東海大時代には6連覇を成し遂げた。
そして初の五輪参加となった94年のリレハンメル大会が11位、98年の長野大会が金メダル、02年のソルトレイク大会が銅メダル、06年のトリノ大会が15位だった。
そんな金メダリストの里谷が、05年に東京・六本木のクラブで騒ぎを起こしたことで、一時マスコミのえじきとなった。以来、里谷は「酒癖が悪い」といった風聞が流れた。また事件を起こしたことによって里谷が結婚して離婚していた事実までもが元夫の口から明かされた。
さらに、里谷は勤務先のフジテレビから5日間の謹慎を命じられ、ワールドカップ日本代表からも外された。
失意のどん底に落とされた里谷は、トリノ五輪に参加することで練習と競技に励み、切符を手に入れた。しかし、成績は15位だった。
そんな里谷に再び復活の兆しが見えてきた。それが08年の全日本選手権で12年ぶりに優勝したことであった。モーグルの第一人者であり、「冬になれば思わずスキーをやりたい」と今シーズンも、全日本の優勝を狙いバンクーバー五輪の切符も手に入れたい里谷は意欲満々で現役選手を続けている。