問題の画像は12月6日にフェイスブック上にアップされたもの。一人の男性が白いジャケットや、襟やポケットのふちに光沢のある生地を使った派手なジャケットを着ている写真の2点があり、この画像を上げたのはとあるクリーニング店で働いている男性とのこと。
実はこちら、あのロック界の大御所、矢沢永吉の衣装。本人曰く、ランドリーを依頼されたので「今日のコンサートにも行く」予定という熱狂的な矢沢ファンの友人に見せた所、彼が着用してしまったのだという。フェイスブックに掲載されたのは、その様子を捉えたスナップだったのだ。すでにその写真及び記事は消されているのだが、ネットに既に流出してしまったスナップ写真には、実に嬉しそうなファンの男性の様子が納められていた。
ネットで早速話題になったこの画像、当然ながら「マナー違反だ」とする声が上がったものの、「着てみたくなる気持ちは分かる」と男性に共感する意見も多数見られた。また、画像でジャケットを着用していたファンの男性が意外と矢沢永吉本人に似ていたために「驚いた」「うけた」との感想も多く、その点でも注目されてしまっていたようだ。更にはこの画像をアップした男性が本文中で「永ちゃんごめんなさい」と断っており、後に該当の記事及び写真を削除していた。
ファンならば誰もが一度は憧れる事だった上に、意外とそっくりさんで似合っていた事もあって、今回はネット上でそこまで議論を呼ぶことも、“炎上”する事もなかった。問題が大きくなる前に当人が素早く対応した点も事態の沈静化に一躍買ったのかも知れない。
こういったブログやTwitter、フェイスブックなどで一般人が顧客情報などをうっかり公にしてしまう事は何度も報告されている。以前にも人気グループ・嵐の櫻井翔が宿泊した先のホテルの従業員がチェックアウト後の部屋の様子を撮影した後、色々と室内で常識外れな行為をやっていた事が明らかになり問題となった事があった。今回の件も同様に大切な顧客から預かった物を勝手に公開しており、しかも対象物は有名人の衣装。もし破れたりでもしたら管理責任などを問われていたはずである。今回は対処が早かったが為に深刻化しなかったラッキーなケースだったのだろうが、やはり今一度商品を扱う店側やフェイスブックなどのツールを使う側のモラルが問われるべきと言えるだろう。
このファンの男性の行動も、止めなかったクリーニング屋も、マナー違反ではあるのだが、さて、当の矢沢永吉本人はどう考えているのだろうか。