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ストーブの主役争い楽天・星野vsソフトバンク・王の気になる因縁バトル

 史上初の日本人メジャーリーガーコンビの三遊間、岩村明憲・松井稼頭央を誕生させ、話題を集めている楽天の星野仙一監督。神宮室内での合同練習に70人近くのマスコミが集結。後輩の岩村が「ボクはアニキのように思っています」と松井へラブコールを送ったことから、スポーツ紙はさっそく飛びつき、『楽天のAKB』(Akinori・Kazuo・Brothers)と命名するなどマスコミへの露出度は大。狙い通りの展開に星野監督は笑いが止まらないだろう。

 今季の最下位から就任1年目の来季、一気に球団史上初のリーグ優勝を目指す星野監督とすれば、この日本人メジャーリーガーコンビを切り札にするつもりだからだ。ストーブリーグの主役を務め、マスコミ、ファンの注目を集め、チームのムードを一新、そのままの勢いでキャンプ、オープン戦、ペナントレースへ突入する思惑が透けて見える。
 が、星野楽天のストーブリーグ独走に待ったをかけているのが、今季7年ぶりのリーグ優勝をしながら、クライマックス・シリーズでロッテに敗れたソフトバンクだ。王貞治球団会長が陣頭指揮で、大補強作戦を展開している。最大の弱点である捕手に、西武からFAした細川亨を獲得。しかも4年総額最大で8億円と破格の待遇だ。さらに横浜からFAした内川聖一にも4年総額最大で12億円の信じられない高額な条件を出し、引き留める横浜、初めてFA選手獲りに乗り出した広島を一蹴して争奪戦に完勝している。

 これだけに止まらない。ソフトバンクからFAした多村仁志にまで4年総額最大で6億円出して引き留めている。さらには、オリックスと交渉決裂したカブレラにまで触手を伸ばし、入団濃厚と見られている。
 6度もポストシーズンゲーム(プレーオフ、クライマックス・シリーズ)に敗れ、日本シリーズに出場できない閉塞感を打ち破るには、大補強しかないと、王球団会長も腹をくくったのだろう。
 「来年のパ・リーグはソフトバンクと楽天の一騎打ちだろう」。毒舌を売りにする某評論家が、早くもこう来季のペナントレースを占っている。王球団会長が陣頭指揮のソフトバンクvs星野全権監督が率いる楽天の勝負が、来季のパ・リーグの新看板になるのは間違いないが、この2人には興味深い因縁がある。ダイエー・王監督は2度日本一になっているが、実は2度とも星野監督を破ってのものだ。

 5年契約の最終年の99年、球団史上初めてリーグ優勝したダイエー・王監督は、日本シリーズで中日監督だった星野監督と激突。4勝1敗で勝ち、巨人監督時代に果たせなかった初の日本一監督になっている。2度目は03年だ。阪神を球団史上18年ぶりにリーグ優勝させた星野監督と3度目のリーグ優勝のダイエー・王監督が再戦。双方共に本拠地で全勝という珍しい内弁慶シリーズとなり、王ダイエーが4勝3敗で勝利、2度目の日本一を達成している。
 王球団会長とすれば、星野監督に勝てば、日本一という験の良さがある。2度あることは3度あるで、星野楽天を破ってリーグ連覇。ポストシーズンゲームの呪縛を解放して、ホークス史上8年ぶり3度目、ソフトバンクになって初の日本一を達成したい。
 一方の星野監督とすれば、3度目の正直で世界の王の壁をクリアして初めてのパ・リーグで初優勝。その勢いを駆って、クライマックス・シリーズを突破、監督生活初の日本一を実現したいだろう。王ソフトバンクvs星野楽天には、そんな興味津々の因縁がある。

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