まず、そもそもヨーロッパ人にとって、クリスマスは恋人ではなく家族と過ごす日。飲食店もサービス業の人も一斉に家族のもとに帰るので、クリスマスはお店が閉まっていることがほとんどなのだ。イルミネーションも24日の段階で外されることも多く、“クリスマスマーケット”と謳われるほどのクリスマスの代名詞も、遅くとも24日の午後には撤収。街中はほぼ人がいない、寂しい雰囲気に包まれる。
「クリスマスプレゼントに対する考え方も違います。ヨーロッパではプレゼントは家族全員分を用意して贈り合うのが一般的ですが、例えばドイツでは、子供たちはクリスマスと12月6日の2回プレゼントをもらうことが一般的です。日本では24日の夜にサンタさんが来ると信じられていますが、ドイツは聖ニコラウスというおじさんが5日の夜にプレゼントを持ってくる。子供たちは前日に長靴をピカピカに磨いて待つんですよ。また、ギリシャでは25日までにプレゼントを用意してツリーの下に飾りますが、開けるのは1月1日の年が明けてからなんです」(海外生活に詳しいライター)
また、日本では考えられないこんな制度も存在する。
「面白いところでは、フランスやスペインでは、最近、もらったプレゼントが気に入らなかった場合、お店で交換することが一般的になってきました。レシートや交換用のチケットを見せれば、違うものに変更OK。渡す側に交換用チケットをもらうことも失礼ではないようで、26日は交換のために訪れた人でお店が込み合います」(前出・同)
他にも、ヨーロッパの多くの国ではツリーは本物のもみの木を使う。時期が来ると至るところで売られ、ツリーの木を抱えて歩く人を見かけるのは“ヨーロッパあるある”だ。ちなみに、クリスマスが終わればその木は切って暖炉の薪にして再利用。そんなクリスマスの準備は1か月前から始まる場合が多く、ママたちはデザートの準備やデコレーションに忙しくなる。
日本よりもこぢんまりしているヨーロッパのクリスマス。ヨーロッパ人が日本のクリスマスを見ると、驚くかもしれない。