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【桜】上野公園、満開

 気象庁から6日、東京の桜の満開宣言が出た。7日、午後から晴天に恵まれた東京都台東区の上野公園が、多くの人で賑わった。上野公園には約1200本の桜が植えられ、桜の名所として知られている。

 上野公園内に、上野動物園がある。震災の影響で休園していたが、今月1日に開園。ジャイアントパンダの一般公開が始まり、4月の入園者はすでに10万人を越えている。

 上野公園のおもだった歴史は、徳川家康による東叡山寛永寺創建から始まる。江戸城の北方鎮護にあたる場所に、寛永寺を不忍池とともに配した意図は、京都御所における比叡山と琵琶湖にならったといわれている。不忍池の名称は室町時代にすでにあったというが、北方鎮護としての寛永寺の建造物は、薩摩・長州藩を中心とする新政府軍と、徳川幕府勢力である彰義隊とが戦った上野戦争で、ほぼ崩壊した。

 上野公園の樹木はもとは4割近くが杉だった。恵まれた自然林を残した形で開園するも、開発による地下水断絶や水質変化のため、杉は枯れ、人工的な地質等に耐えうる樹木が残っている。

 平日昼間となる7日、上野戦争で焼失をまぬがれた清水観音堂前のヨウコウが見ごろを迎えていた。ヨウコウは、ピンク色の花びらに赤い花弁が鮮やかな桜。多くの見物者が足を止めていた。ソメイヨシノの並木や芝生付近では、シートを広げたグループや家族連れらが桜を愛でていた。

 また、上野東照宮参道や不忍池の散歩道で、多くの見物者が咲き誇る桜に見とれていた。

 7日現在、公園を管理する東京都は、看板等を利用して、被災者や計画停電等への配慮のため、園内での宴会自粛を呼びかけている。(竹内みちまろ)

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