加藤がフジテレビを退社してから2年。古巣ではMCを務めていたスポーツ番組が春の番組改編で終了し、残るレギュラーは加藤を寵愛する明石家さんまの『ホンマでっか!?TV』と、産休に入った仲間由紀恵の代役として『MUSIC FAIR』の司会だけとなった。
「そもそも加藤は女優業にシフトするつもりはなかったのですが、『ホンマでっか』も低視聴率で打ち切りが噂されているだけに、もはや入ってくる仕事は拒めない。そんな加藤を担ぎ出したのは、TBSで“ドラマ作りの旗手”と言われ、高視聴率ドラマ『半沢直樹』の演出を担当、今回の『ブラックペアン』の演出も担当する福澤克雄氏だった。福澤氏は『ブラックペアン』を第2の『半沢直樹』にしようと、莫大な制作費をかけ、なりふり構わぬキャスティングをした。加藤もその1人なんです」(TBSドラマ関係者)
『ブラックペアン』は、海堂尊氏の原作をドラマ化。二宮演じる“態度は悪いが手術成功率100%を誇る天才外科医”の渡海征司郎を中心に、病院や医療機器メーカー、厚生労働省との癒着問題に立ち向かう医療もので、加藤演じる木下役は重要な位置を占めている。
「初回から木下が高級レストランで医師を接待するシーンがあったのですが、CRCはそんな仕事はしない。2話目でも治験手術を引き受けた患者にCRCが負担軽減費300万円を払っているが、これもあり得ない話なんです」(製薬会社関係者)
そのため2話目の放送後、CRCの認定制度を運営する日本臨床薬理学会が、描写が事実と大きく異なる旨の抗議文を発表したのだ。
「あれでは世間にCRCという職業について誤解を与える。ところが3話目でも、木下が手術成功の礼として渡海に金を渡すシーンがあった。TBSは誤った描写を流し続けるつもりなのでしょうか」(テレビ誌記者)
ドラマとはいえ、女優駈け出しの加藤が気の毒で仕方ない。キラキラしていたあの「カトパン」にはもう戻れないものか。