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球宴ファン投票で巨人に組織票疑惑

 3日、オールスター運営委員会から発表されたオールスターファン投票中間発表第1回目でいきなり驚きの結果が出た。なんと巨人の選手が7ポジションで1位という、信じられない大異変が起きたのだ。

 巨人以外の1位は、先発投手の広島・前田健太と、抑えがセ、パ最高得票の阪神・藤川球児という2人だけだ。後は巨人選手がズラリ。中継ぎ投手・越智大祐。捕手・阿部慎之助。一塁手・高橋由伸。二塁手・脇谷亮太。三塁手・小笠原道大。遊撃手・坂本勇人。外野手・松本哲也。さらに外野手の当選圏の3位にラミレスが入っている。
 昨年までリーグ3連覇しても巨人人気は低迷状態のまま。オールスターのファン投票で1位になるのは2、3人というのが通り相場だった。実際に昨年のファン投票中間発表第1回は、中継ぎ・山口、捕手・阿部、遊撃手・坂本の3人だけだ。最終的にファン投票で選ばれたのも、山口、坂本の2人と、三塁手・小笠原だけだ。一昨年も同様だった。第1回の中間発表で1位だった捕手・阿部と遊撃手・坂本の2人がそのままファン投票で選出されただけに止まっている。

 それなのに、第1回中間発表とはいえ、7ポジションの1位を巨人選手が独占するとは、大異変と呼ぶしかないだろう。いくら昨年、悲願の7年ぶりの日本一を達成したからといって、低迷を続けている巨人人気が一気に高騰するワケがないだろう。たまにしか放送されない、今季の地上波テレビの巨人戦ナイター中継の視聴率もひとケタは珍しくなく、相変わらず悲惨だし、人気回復の気配はない。
 となれば、その昔、問題視された組織票復活疑惑の声が出ても不思議ではないだろう。オールスターファン投票の場を借りて、「7年ぶりの日本一達成で巨人人気は完全に回復した」という強烈なPRを展開する思惑なのではと、勘ぐりたくもなる。7ポジション1位のメンバーを見ても、首をひねりたくなる選手が何人もいる。その最たる例が二塁手・脇谷だろう。
 「あれだけチャンスをもらいながら、たびたびミスをする。守備でも軽率だし、攻撃面のバントを失敗したりする。だからレギュラーになれないんです。もう後がないぞ! と脇谷本人にも言っているんですよ」。OBの元木大介氏がラジオの解説で怒りをぶちまけているほどだ。
 「奇跡の復活」などと、読売系列の一部マスコミが大騒ぎしている一塁手・高橋にしても、規定打席にも達してもいない。外野手の松本も故障で長期リタイアしている最中だ。1位になっても本人たちが恥ずかしいだけだろう。

 不可解な巨人の7ポジション1位の理由として、組織票疑惑以外にもう一つ考えられるのが、オールスター第2戦(7月24日)が行われる新潟からの大量得票だ。3月末に『プロ野球新潟招致委員会』を設立している新潟県側は、プロ野球熱を高め、集約力をアピールしようと必死になっている。
 しかも、かつての巨人王国だった札幌が日本ハム、仙台も楽天の本拠地となり、巨人人気が凋落したのと違って、新潟は巨人にとって古き良き時代の名残がある。「ナイターは巨人戦しか見られなかったから、巨人ファンが圧倒的に多い」という、かつての全国区・巨人人気が依然として根付いているのだ。
 ハードオフ新潟で行われた5月8、9日の横浜主催の巨人戦も2試合共に超満員になっている。「久々に見られる巨人の公式戦」というのがセールスポイントになったのだ。今回のオールスター第2戦の切符の売れ行きも良い。「新潟では最初で最後のオールスターになるかもしれないから、ぜひ見てみたい」と、新潟県民の間では、一昔前の巨人戦のようにプラチナペーパー化しているという。
 「どうせ新潟でオールスターを見るのならば、巨人選手を1人でも多くみたい」という、新潟県のファンの大量投票という可能性も頭からは否定できないだろう。いずれにしろ、オールスターファン投票大異変が、いったいどこまで続くのか。中間最終発表の21日までは、土、日を除き毎日発表され、巨人、アンチ巨人ファン共に一喜一憂するだろう。その後に最終発表の28日でに空白の1週間がある。どういう結果が出るのか。そのまま異例の巨人選手大量当選なるのか。それとも大どんでん返しがあるのか、今から興味津々だ。

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