番組では、イチロー選手引退のニュースを冒頭から紹介。予てからイチロー選手の打撃技術を高く評価している張本氏は、「とにかくご苦労さん。ありがとう。日本のプロ野球界出身者が、一時はアメリカ野球を引きずり回したんだからね。そういうこと言っても過言じゃないからね」
と労いの言葉をかける。続けてオリックス時代、仰木彬監督(当時)から、「良い打者が2軍にいるから見てくれ」と言われ、それがイチロー選手だったそうで、一目見て才能を見抜き、1軍に上げるよう進言したエピソードを紹介する。落合博満氏ら無名選手でも実力あれば評価することで知られる同氏だけに、その「眼力」を証明する話だった。
そんな張本氏の問題の発言は、同選手が2009年に張本勲氏の日本最多安打記録を更新した話題。関口宏が「ハリさんこの時どう思いましたか?」と聞かれると、
「当然、抜くと思っていましたから。ところが、日本の記録は私が一番だから。日米で抜かれただけだから」
とコメントしたのだ。関口宏は「日本記録はあくまでもハリさん」と返すと、「もちろんそうです。それはしっかり言っておかないとね」と胸を張り、「アッハハハ」と笑ったこと。この後も「自己管理をしっかりして太らないように努力していた」と褒め称えていたのだが、これら一連の発言が余計だったというのだ。
一部ネットユーザーはかなり激怒しており、「老害」「なぜそんなことを言うのか」「器が小さい」などと不満の声を上げる。一方で、「張本の言うことももっともなのでは?」「自分の記録に誇りを持つことは悪いことではない」「日米合わせた記録であることは事実」「イチローの記録も凄いが張本の記録も凄い。第三者が言う言葉ではない」と、容認する人も多かった。
張本氏の発言については意見の分かれるところだが、いかなる場面でも自分の記録に誇りを持ち、「自分が上」とアピールするような我の強さが3,085安打、504本塁打、319盗塁のとてつもない記録を生んだのだろう。張本氏らしい「はなむけの言葉」とも思えるのだが、老害と取る人もいた。やはり好感度の低さが影響しているものと思われる。