番組では、2日に行われたプロ野球オープン戦の模様を放送。西武ライオンズ対広島東洋カープの試合では、広島のドラフト1位ルーキー小園海斗(報徳学園高校)が二塁打を放った様子が紹介された。
スタジオで関口宏が「ハリさんが注目した小園くん」と水を向けると、張本氏は「小力はあるんですけど、バットの握り方が悪いわね。人差し指を2つとも遊ばせているから」と指摘する。
その上で、「やっぱり10本の指を利用しないとね。インパクトの時にズレがあるし弱くなるんですよ」とデメリットを語る。関口は「なんで遊ばせてるんですか?」と聞くと、張本氏は、
「子供の頃からそういう握り方をしとる。すごく多い、今の子供たち。10本の指を利用しなければいけない。今すごく多い、足を上げている子と、指を遊ばせている子。あれをなぜ子供の頃から指導者は指導してやらないのかと思いますよ」
と少年野球指導者に苦言を呈した。
この発言に、視聴者の反応は賛否両論。「さすが打撃の職人言うことが違う」「確かに指を遊ばせているのは好ましくない」と張本氏の意見を称賛する声も多かったが、「それで打てているのだから問題はない」「何でも型にはめようとするな」という声もあった。
実際、指を遊ばせていることに意味はあるのだろうか?野球経験者で現在少年野球のコーチを務めているS氏はこう語る。
「指を遊ばせるのは力を入れすぎないためです。子供の頃はどうしても打席で力が入ってしまうので、指を遊ばせることによって力が抜かせる。そのため、シャープなスイングできると考えています。張本さんのようなプロの目から見ると、けしからんのかもしれませんが…。
あと今は、野球をやってくれる子が少ないので、なるべくいじらないようにするというのもあります。親御さんが教えてる場合もありますから。指を遊ばせて打てるなら、別に直す必要もないでしょう。(福岡ソフトバンクホークスの)柳田悠岐選手のアッパースイングも長年プロ野球から否定されていましたが、今では一般的です。可能性を摘むような指導は、少なくとも少年野球の段階では必要ないかと」
「指を遊ばせるな」と指摘された小園だが、3日の西武戦で「指を遊ばせた」打法でライトスタンドに叩き込むホームランを放っている。「問題なし」をプレーで回答した形だ。
「指を遊ばせている打法」で小園が今シーズンどこまでやれるのか注目したい。