主人公は島津豊久。彼が関ヶ原の合戦で島津の敗退戦の際、傷を負い、謎の男「紫(むらさき)」により、迷い込んだは耳の尖ったエルフと呼ばれる種族の居る異世界。そこで出会ったのは、織田信長と那須与一。彼らは「漂流物(ドリフターズ)」と呼ばれ、黒王軍と戦う運命を強いられることになる。
第一巻で出てきたドリフターズは他にも、「ハンニバル・バルカ」「スキピオ・アフリカヌス」、ワイルドバンチ強盗団からは「ブッチ・キャシディ」「ザ・サンダンス・キッド」。そして大日本帝国海軍大尉「菅野直」というマニアック過ぎる人選がなされている。
対する黒王軍には新撰組隊士の影を操る「土方歳三」。炎を操る「ジャンヌ・ダルク」(お馴染みのあとがきゆかい漫画で「貧乳はステータス」と黒王さまにいじられる)。吹雪を操る「アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ」(お馴染みのあとがきゆかい漫画で「アナスタシア」を「アナルスタシア」に、改名しろとセクハラを受ける)が参加。そして、敵か味方か「九郎判官義経」が黒王軍に居る。
この夢のようなドリーム戦国絵巻、見逃すには惜しい。さらに、お馴染みのヒラコーギャグも健在、島津は信長にド田舎扱いされたり、ハンニバル・バルカがワイルドバンチ強盗団の銃器を見て、「なにこれすごい。これくれ、ちょっとローマ滅ぼしてくる」と発言したり、信長が「オッス、オラ第六天魔王。しゅみは焼き討ちとか皆殺し。殺した相手のどくろのさかずきでカンパーイ」と魔術師のオルミーヌを脅したりとやりたい放題。
これは是非とも日本史や世界史が好きな方々におすすめしたい。勿論、歴史上の人物を知らなくても、楽しめる作りになっている。これからの展開も楽しみである。
(オタク電脳記者 天驚院勝彦 山口敏太郎事務所所属)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou