巨人・原辰徳監督(53)は今季、3年契約の最終年となるが、注目されるのがその去就。20日、都内で報道陣の取材に応じた巨人・渡辺恒雄球団会長(85)は、「ボロ負けだよ。ボロ負けだけど、まだ前半だから。まぁ今年はうまくいって3位になれるか。あとはクライマックスだ」とコメント。原監督については、「まぁ失敗学というのがあるんだよ。原クン(監督)も、これだけ失敗すりゃなんで失敗したか考えるだろう。そうすると次は名監督になるかもしらんよ。失敗しないと人間は進歩しないんだよ。失敗するとね、その次は飛躍する」と期待を込めた発言を残し、暗に来季の続投すら匂わせた。
翌21日に原監督は、東京都中央区の読売新聞本社を訪れ、渡辺会長に前半戦の報告を行った。約1時間半の会談を終えた原監督は、「ベストを尽くしてファンを喜ばせようじゃないかというお話でした。(会長から)こうしろ、ああしろというのは一言も言われたことはないし、『任せているわけだから、がんばってくれ』ということ」と激励を受けたことを明かした。
現状で今季の優勝は限りなくむずかしい状況。であれば、渡辺会長的には3位までに入ってクライマックスシリーズに出場できれば、許容できる範囲内ということであろう。そうなれば、原監督のクビもつながりそうだ。ただし、Bクラスでシーズンを終えるようなら、さすがに渡辺会長も断を下さざるを得ないのではなかろうか。
(落合一郎)