▽21日 神奈川・横浜アリーナ
観衆 12,914人
▼RIZIN女子MMAルール 肘あり
(5分3R / 51.0kg)
○RENA(判定 3-0)サマンサ・ジャン=フランソワ●
昨年大晦日の『RIZIN.14』さいたまスーパーアリーナ大会で失態を犯したシュートボクシングの“ツヨカワクィーン”RENAが復活した。『RIZIN.14』では前日の計量失敗による体調不良で病院に搬送され、サマンサ・ジャン=フランソワとの試合をキャンセルしていた。仕切り直しの対戦が21日、『RIZIN.15』横浜アリーナ大会で実現した。
「お客さんからのブーイングがすごかったらどうしよう」
入場前はファンの反応を気にしていたというRENAだが、会場のファンは大歓声でRENAを迎え入れた。「お客さんに救われましたね」と振り返ったRENAは、試合開始早々、アグレッシブに攻め、試合の主導権を握り続けた。
RENAはアームロックや、腕十字といったサブミッションでサマンサを追い込みながら、距離ができるとシュートボクシング仕込みの打撃を叩き込んだ。会場の熱はさらにヒートアップ。「サマンサは気持ちが強い選手。目が死んでいなかった。闘ってて楽しかったですね」とRENAは振り返る。対してサマンサは契約体重の関係もありもう少し準備期間がほしかったよう。「自分が決めていたゲームプランはできた。3Rで倒されることはなかったのは良かった。次は準備期間を作らせてもらって、もう一度やる機会がほしい」と再戦を希望している。
「階級を上げるつもりなんで、今はベルト(を狙う)より強くなりたい。その先にベルトがあるなら獲りたいですね。令和に向けて平成は終われたかな。令和は『R』の時代。まだまだ私の時代を突っ走って行かなきゃいけない」
さらなる進化を誓ったRENAだが、ホームリングであるシュートボクシングで「何かできないかシーザー(武志)会長と話している」そう。堀口恭司がマディソン・スクエア・ガーデン(日本時間6月15日)で、ダリオン・コールドウェルと、ベラトールのベルトをかけて対戦することが発表されたことを受け、RENAも「アメリカで試合をしたい」と口にしていた。
ただ、榊原信行実行委員長は『RIZIN.16』6.2神戸ワールド記念ホール大会に、関西が地元のRENAを参戦させると示唆。今回は見送られそうだ。それにしても、今回は見事な復活劇。476日ぶりの勝利で、再び“らしさ”を取り戻せそうだ。
取材・文・写真 / どら増田