日本ハム・大谷翔平投手(19)が10月4日、ソフトバンク戦(札幌ドーム)で今季最後の登板。4回までは1四球のみで、無安打に封じる完ぺきな投球だったが、5回に制球を乱し、押し出しの死球と四球を連発して2点を奪われ、1-2と逆転された。6回には柳田悠岐外野手に2点本塁打を浴び、1-4とリードを広げられた。
最終的にプロ最長となる7回を投げ、7安打3四球1死球で4失点(自責点4)の内容。チームの敗色は濃厚だったが、自軍の打線が8回裏に爆発。一挙に4点を奪って、5-4と逆転し、大谷のプロ初黒星を消した。9回表はクローザーの武田久投手が締めて、日本ハムが逆転勝利。
今季を振り返った大谷は「完全に野手のおかげ。もっとチームに勝ちを付けたかった。そういうところはまだ足りない」とコメント。
二刀流に挑戦させた栗山英樹監督は「アイツにしか分からない大変さがある。いろいろなことが耳に入る中で、よくやってくれた」と、ルーキーの1年目をねぎらった。
シーズンを通して、大谷は13試合に登板、61回2/3を投げて、3勝0敗、防御率4.23で、無敗のまま、投手として今季を終えた。
確かに勝ち星は3つしか付かなかったが、味方打線の援護で黒星を消してもらった試合も多く、強運ぶりをみせつけた。大谷が先発した11試合のチーム成績は8勝2敗1分けと、圧倒的な勝率の高さも示した。
6日のチーム最終戦(対西武=札幌ドーム)は、打者として出場する可能性があるが、7日に開幕するフェニックスリーグ(宮崎)には参加する予定。強運をもつ大谷の、来季の飛躍に注目が集まる。
(落合一郎)