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ジャニーズのキセキ

 今週土曜日(8月30日)、37回目の“24時間テレビ”が放送される。今年のテーマは「小さなキセキ、大きなキセキ」だが、ジャニーズタレントでも、らしいキセキを起こしたアイドルが多い。

 たとえば、NEWSの増田貴久。ドラマの出世作は『3年B組金八先生』(第6シーズン)で、上戸彩が性同一性障害で悩む女性を熱演したシリーズとして、今なお語りつがれている。

 この収録が長引いて、次の現場であったNHKに遅刻したときのことである。

 入るスタジオを間違えてしまい、扉の向こうで行なわれていた次期NHK大河ドラマ『武蔵』のオーディション会場に入ってしまった。そのとき、審査を務めていた番組関係者の目にとまり、出演の座をゲット。とんでもない強運ぶりを発揮した。

 その大河で現在、主演・軍師官兵衛を好演中なのは、V6・岡田准一。同じV6の坂本昌行と10歳の年齢差があったなか、入所直後に歌手デビューできた超ラッキーボーイだ。その選抜方法は、運命としかいいようがない。

 1995年のデビュー曲『MUSIC FOR THE PEOPLE』は、イメージキャラクターも務めた『バレーボールワールドカップ』のタイアップソング。内定していたV6のメンバーは、坂本、長野博、井ノ原快彦のユニット・20th Century、ジャニーズJr.のなかでズバ抜けた人気の森田剛&三宅健のコンビ・剛健に、選抜Jr.を加えた6人だった。

 残る1枠を決めるオーディション会場は、バレーの練習場でもあった。V6は、バレーの腕もいいのがマストだったからだ。すでに、人気も実力もテレビ出演もあった有名なJr.数名が遊んでいる会場に、関西から上京したため、話せる相手すらいなかった岡田がやってきた。その寂しい姿を見るに見かねた井ノ原が岡田に声をかけて、バレーの練習に加えた。

 そこへ偶然やってきたのが、ジャニー喜多川社長。「バレーやってんの、あいつだけじゃないの!」と指をさした先にいたのは、まだ中学生だった岡田。これで、メンバー入りが決定した。

 キセキから生まれたチャンス。このチャンスに出会い、つかんだ者だけが、真のスターになるのだろう。

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