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東京スカイツリーの開業遅れが不入りの原因? ワースト記録更新の日本相撲協会がとんでもない言い訳

 日本相撲協会は大相撲夏場所(5月6日初日=東京・両国国技館)2日目(7日)の入場券売れ残りが6080枚だったと発表した。これは、今年初場所3日目(1月10日)で記録した売れ残り5793枚を抜き、85年1月に現在の両国国技館(定員約1万1000人)が開業以来、またもやワースト記録を更新した。3日目(8日)も売れ残り5625枚と厳しい入りだった。

 売れ残りワースト記録は昨年秋場所2日目(9月12日)=5682枚=でも出しており、両国国技館で場所を開くごとに、3場所連続での更新となった。

 今場所は鶴竜の大関昇進という話題もあり、史上初の6大関時代突入となったが、今のところ、観客動員にプラスにはなっていないようだ。V23を目指す横綱・白鵬が、初日から黒星を喫した面も、ファンの足を遠のけたのかもしれない。

 まさしく、歯止めがかからぬ相撲人気低迷だが、協会側からはとんでもない言葉も発せられた。実は今場所は両国国技館のほど近くに建った東京スカイツリー(5月22日開業予定)の開業を当て込んで、10年5月の理事会で、初日を例年より1週早めることを決めていたのだ。しかし、東日本大震災の影響で開業が遅れ、夏場所開催日とは重ならなくなった。これに関して、八角広報部長(元横綱・北勝海)は不入りのおもな要因に、この開業遅れで、その客を取り込めなかった点を挙げた。

 八角広報部長は「相撲内容が大事で、横綱に上がれそうな大関がいないということだと思う。今がどん底なので、悪い点を直してお客さんに来てもらいやすくしなければならない」とも語った。だが、そもそも東京スカイツリーの開業遅れを興行不振の原因にしているようでは、まるで悲壮感が感じられない。

 先の春場所(大阪)では、担当部長の貴乃花親方(元横綱)が、営業面で獅子奮迅の働きを見せたが、地方場所だけではなく、東京場所でも真剣に集客アップに取り組まなければ、今後もワースト記録を更新していくことにもなりかねない。
(落合一郎)

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