『バイキング』といえば、今年3月、俳優でミュージシャンのピエール瀧被告がコカイン使用の容疑で逮捕された際、1カ月以上にわたりこの問題を特集。放送予定を変更しピエール瀧の相方で電気グルーヴ・石野卓球のTwitterへの投稿内容を取り上げて断罪したほか、電気グルーヴの楽曲を配信した音楽サイトを「売名行為」と一刀両断するなど、手厳しい意見を浴びせてきた。
それだけに今回も、田口容疑者を厳しく糾弾するものと注目されてきた。ところが、いざふたを開けてみると、紹介されたのは、ジャニーズ事務所退社後の田口容疑者の近況や、逮捕による損害額などいくつかの情報に絞られていた。
特に顕著だったのは、田口容疑者を紹介する際、彼が所属していた「KAT-TUN」について一切触れられなかったことだ。
番組では田口容疑者の呼び方を「田口容疑者」もしくは「田口くん」で統一。サブ司会を務めるフットボールアワーの後藤輝基も、田口容疑者と過去に共演した際のエピソードを話す際「KAT-TUN」というグループ名を出さずに「田口くん」で統一していたほか、ジャニーズ事務所を「大きな事務所」と言い換えていた。
この状況にはネットで「KAT-TUNというグループ名を出さないのはジャニーズへの忖度?」「元ジャニーズということに触れないのは流石に違和感を感じる」「いつものバイキングらしくない」との投稿が続出した。
もちろん、田口容疑者は2016年3月をもってジャニーズ事務所を退所しているため、現在は事務所とは無関係。ただ、元ジャニーズという経歴を一切明かさないという『バイキング』の報道に違和感を覚える声は少なくなかったという。
なお、坂上忍は今回の田口容疑者逮捕のニュースに対し、「ここまで来たら、芋づる式でもなんでもいいから早くとっ捕まえてほしいよね」と語っていた。
「覚せい剤」に厳しい『バイキング』にも、やはりいくつかの「忖度」はあるようだ……。