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元アルバイト投手は支配下登録内定 9人の外国人投手をどう使い分ける?

 一軍枠をどう振り分ける? 今季、巨人の外国人投手は『9人』になるという。

 キャンプ直前の1月25日、WBCオーストラリア代表だったアダム・ブライト投手(26)の入団会見が行われた。育成選手としての巨人入りで、「建築会社でアルバイトをしながら野球を続けてきた」という異色の経歴もクローズアップされたが、育成契約した26歳以上の新外国人選手を支配下登録する場合、ルール上、その期限は「3月末まで」となっている。会見時、清武英利球団代表は「支配下登録できるよう、頑張って」とエールを送っていたが、他球団は「ブライトは支配下登録することを前提に獲得した投手。キャンプ終了後には」と指摘している。
 その通りだとすれば、今季、一軍の試合出場が可能となる外国人投手は9人にまで膨れ上がる。近年例のない“大所帯”である。

 去る2月12日、そのブライトが二軍紅白戦に登板した。1回を投げ、無失点−−。
 「真っ直ぐは棒球。変化球にもキレがなかった。結果的に抑えたけど…」
 これが、ブライトを視察したメディア陣の感想である。左のサイドスローで、阪神で活躍したジェフ・ウィリアムスにも似たタイプだが、一軍で通用するのかどうか、疑問視する声の方が多い。
 グライシンガー、ゴンザレスの復活にも一抹の不安を抱えており、新加入のアルバラデホ、バニスターの評判も芳しくない。また、ロメロ、林羿豪(リン・イーハウ)、黄志龍が著しい成長を見せたという話も聞かれない。
 「トーレスは戦力になりそう。ストレートにも角度があるし、(既報などの)報告以上にカットボールにもキレがある。メジャーでは1勝しか挙げていない無名投手だが、ローテーションに入ってくると思う」(在京球団スコアラー)
 目立ってはいないが、元ホワイトソックスのカルロス・トーレス(28)は『一軍登録』にも加わりそうである。

 ここまで外国人投手が多く、「ほぼ全員が決め手に欠く」となれば、一軍登録の振り分けも難しくなる。外国人選手の一軍枠は4人(投手だけなら、3人)。投手の最大登録人数は3人だが、巨人は外国人の一軍登録枠を最大限に使ってくるだろう。野手には、亀井、大田らと正三塁手を争っているラスティ・ライアル(27)もいる。遊撃、捕手以外は全て守れるとのことなので、亀井、大田の奮闘次第では「二塁・ライアル」でスタメン起用される可能性も十分高い。ライバル球団が一目置くトーレスが当確となれば、残りは「2人」。故障明けのグライシンガーは出遅れるとしても、ゴンザレス、アルバラデホ、バニスターのうち、誰か1人を外さなければならない。

 気になるのは、原監督、川口総合投手コーチのブライトに対する称賛のコメントだ。リップサービスだとしても、川口コーチは12日の二軍紅白戦をわざわざ直接視察している。こうした巨人首脳陣の言動に対し、他球団の偵察部隊はブライトに「通用しない」の烙印を押しつつも、「1イニングではなく、左のワンポイントで使うつもりではないか?」とも予想していた。
 「アルバラデホがクローザー失格となった場合、原監督はゴンザレスを抜擢する構想も温めています。その旨はゴンザレス本人にも内々に伝えられているらしく、先発と救援の両方でスタンバイしている」(球界関係者)
 情報を整理した限り、評判のいいトーレス、クローザー転向の含みのあるゴンザレスが当確となるようだ。アルバラデホとブライトが『残り1議席』を争うということか…。
 「オフにオビスポをトレード放出したのは、外国人枠を空けるためとも聞いていました。交換で獲得した須永(英輝)だって、それなりの成績は残せる投手です。グライシンガー、ゴルザレスの復活に不安があるから、外国人投手を大量補強したんでしょうね」(前出・同)
 バニスターも先発ローテーションを守るくらいの力量はあるという。

 この9人の外国人投手の総年俸は約4億5000万円(推定)。この年俸で、1人の一流外国人投手を獲得した方が良かったのではないか?

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