前シリーズで曙&浜亮太がアジアタッグ王座、小島聡が三冠ヘビー級王座をそれぞれGURENTAIから奪還し、本隊への“政権交代”に成功した武藤。残るベルトはみのる&太陽ケアが持つ世界タッグ王座だけになった。
ケアは現在ケガのため欠場中で、復帰は次の最強タッグリーグ戦から。そのため、年内に防衛戦を行うのは必然的に不可能となる。
まずは同リーグ戦に優勝すべく船木と“同期タッグ”を結成した武藤は「船木だってやるからには何か勲章をひとつ獲りたいだろうし、オレも出るからには勝ちたい。ケア、鈴木がどうであれ、このチームだったら勝てるっていう自信もあるしな」と理由を明かした。 船木はみのるとのシングルマッチで3勝負けなしと無類の強さを誇る。それだけに武藤にとってはこれ以上ない用心棒となる。
武藤が船木とコンビを結成する理由はそれだけではない。
「最強タッグは、プロレス界で一番長く行われているリーグ戦。この伝統的なリーグ戦の開幕戦が初めて台湾で開催されるってのは歴史的なことだと思うよ。こういう時は絶対勝ちたいんだよ」。
これまで武藤は、01年に史上初の6冠王者(三冠&世界タッグ&IWGPタッグ)になったり、08年には武藤でIWGP&グレート・ムタで三冠王者という“変則4冠王”になるなど、さまざまな偉業を達成してきた。今回、船木とのタッグで優勝すれば、01年のケア、07年のジョー・ドーリングに続き、3人目のパートナーと頂点に立ったということで、またひとつ歴史に名を刻むことに。
GURENTAIの解体に向け、現在はシリーズで船木とタッグを組みながら“調整中”の武藤。デビュー25周年という節目の年を最高の形で締めくくる。