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ヤクルト・山田だけじゃない! 既に行使を示唆した人物も、来オフ争奪戦になりそうなプロ野球FA選手たち

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山田哲人

 2011年から今シーズンまでのプロ9年間で「964試合・.297・202本・583打点」といった数字を残し、“トリプルスリー”(3割・30本・30盗塁)も3回(2015、2016、2018年)達成しているヤクルト・山田哲人。12月24日、その山田が球団からの複数年契約提示を断り、年俸5億円(推定)の単年契約でサインしたことがネット上のプロ野球ファンの間で話題となっている。

 一軍登録145日間を1年としてカウントし、高卒は8年、大卒は7年が経過すれば取得できる国内フリーエージェント(FA)権を、山田は順調ならば来シーズン中に取得する。そのため、ネット上には「来年確実にFAするだろ」、「このタイミングで複数年断るとか宣言する気満々だな」、「宣言したら何球団が手を挙げるのか」といった声が数多く寄せられている。

 仮にFA宣言すれば、巨人、ソフトバンクといった資金力のある球団を中心に史上最大級の大争奪戦が展開されると見る向きが強い山田。一方、来オフは山田以外にも、権利を行使すれば複数球団が獲得に乗り出しそうな選手が複数存在する。

 プロ9年目の中日・大野雄大は、今シーズン「25登板・9勝8敗・防御率2.58」で最優秀防御率のタイトルを獲得。9月14日阪神戦では史上81人目(通算92度目)となるノーヒットノーランも達成するなど、実力派左腕としてファンの評価も高まっている。

 その大野は12月6日の契約更改で、山田と同じく球団からの複数年提示を断り、年俸1億3000万(推定)の単年契約でサイン。なお、この一件を伝える報道の中では「そう思われても仕方ない」と、FA行使を示唆するコメントをしたことも伝えられている。

 プロ7年目の西武・増田達至は、今シーズン「65登板・4勝1敗7ホールド・30セーブ・防御率1.81」をマークしチームのパ・リーグ2連覇に貢献。ブルペンを強化したい球団にとっては、中継ぎ・抑えのどちらでもしっかりと役割を果たせる魅力的な投手といえるだろう。

 12月4日に臨んだ契約更改では、複数年契約を固辞して年俸1億9000万(推定)の単年契約でサインしている増田。西武はFA制度が導入された1993年オフから昨オフまでに12球団最多の18名が流出し、今オフの秋山次第ではその数が19名となるが、増田もその流れに続くだろうか。

 広島のリーグ3連覇(2016-2018)を支えたプロ6年目の広島・田中広輔は、今シーズン「97試合・.193・3本・27打点」と振るわず。ただ、この不振は右ひざ半月板の怪我によるところが大きいとされており、現在は8月に行った手術のかいもあってかなり回復していると伝えられている。

 12月3日に契約更改を行い、3000万円ダウンの1億5000万円(推定)でサインした田中。怪我の影響を感じさせないような活躍ができれば、獲得調査に乗り出す球団が出てくる可能性も十分といったところだ。

 福田秀平(ソフトバンク→ロッテ)、美馬学(楽天→ロッテ)、鈴木大地(ロッテ→楽天)の3名が権利を行使・移籍し話題を集めた今オフのFA戦線。ただ、もし山田を含めた以上の4名が全員権利を行使したならば、来オフは今オフ以上の盛り上がりとなることはほぼ間違いないだろう。

文 / 柴田雅人

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