監督の退場記録第2位は激情家のカネやんこと金田正一の8回。続く3位は、古狸の藤本定義、親分こと大沢啓二、仰木マジックで知られる仰木彬の7回だ。1人だけ二ケタ台に乗せたブラウン監督の上にいるのは、選手を入れてもローズの14回だけだ。球界関係者の「処分が軽すぎる」という怒りも当然だろう。
金田監督がロッテで日本一。藤本監督は阪神で、大沢監督も日本ハムでリーグ優勝。仰木監督は近鉄で1回、オリックスでリーグ優勝2回、そのうち1回は日本一にもなっている。広島の監督4年間で5、5、4、5位とBクラス続き。楽天監督の今季も日本ハムと最下位争いをしているブラウン監督は、退場の多さだけが取り柄で、実績のある他の退場記録ワースト上位監督とは立場が違う。
「なんで2位になったワシの後が、広島でBクラスばかりの監督のブラウンなんや」と怒り狂っていた野村前監督の言い分が、現状では正しかったことになる。戦力のない広島は誰が監督をやってもAクラスは難しかった。だから、退場させられたブラウン監督のベース投げのパフォーマンスが、Tシャツになって売れたりして、それなりにファンに支持されていた。
が、岩隈、田中という12球団一の二本柱がいる楽天は優勝してもおかしくない戦力がある。退場しか芸のないブラウン監督など不要だろう。日本球界を汚す10度目の退場には、レッドカードしかないだろう。5万円程度の罰金では性懲りもなく、退場を繰り返し、ローズの記録を更新しかねないだろう。