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阪神・新助っ人キャンベルは「持ってないオトコ」

 「4番サードも」

 関西系メディアがそんな見出しも立てていた。金本阪神が前ニューヨークメッツのエリック・キャンベル内野手(29=右投右打)を獲得した(12月2日)。主に三塁手だが、二塁、一塁、外野とメッツでは6つのポジションを守ってみせた。打撃スタイルは広角に打ち分けるタイプで、スタンスをやや広めに取ってコンパクトに振り切るところは昨年まで在籍していたマートンを彷彿させる。

 「選球眼も良いので日本向き」。好意的に伝えたメディアも多かったが、キャンベルは「持ってないオトコ」なのだ。「メッツでは『打てない選手』『期待外れ』の象徴として、2人の選手がバッシングの標的にされていました。その1人がキャンベルですよ」(米国人ライター)

 性格はマジメ。2014年シーズン序盤、元オリックス監督でメッツを指揮していたコリンズ監督の目に止まり、メジャー昇格を果たした。プロ7年目であり、前年は初めての3Aを経験とのことだから、マジメにコツコツやってきたのだろう。

 「マイナーでは四球を多く選び、選球眼の良い選手と称されていました。だけど、メジャーでは結果を求めすぎたのか、マイナーで積み上げてきたものが発揮されませんでした。ただ、14年メッツでは守備で6つのポジションをこなし、うち5つは先発出場でした」(前出・同)

 14年は85試合に出場。翌15年も71試合に出たが、打率は1割9分7厘。14年は211打席(190打数)で選んだ四球は17、これに対し、三振は55。15年も206打席(173打数)で四球は26に増え、三振も37まで減ったが、出塁率は14年よりも落としていて3割1分2厘。打率が2割にも満たない状況で3割以上の出塁率を弾き出したということは「選球眼の良さ」だが、突出して優れた数値でもない。

 「15年ですが、メッツの人気選手であるデビット・ライト三塁手が故障し、キャンベルがその代役を務めたんです。スタープレーヤーの代役が打率2割以下では…」(選出・同)

 キャンベルにとって、15年シーズンはチャンスでもあったわけだが、それを生かせず、今日に至った。16年は40試合しか出場していない。打率は1割7分3厘。聞けば、阪神渉外担当者はドジャースのアレックス・ゲレーロ内野手もリストアップしていたが、中日に先を越され、元楽天のケーシー・マギー内野手との交渉でも巨人に敗れた。

 コツコツ練習し、やっと昇格したメジャーではバッシングの対象となり、スター選手の故障で転がり込んだチャンスも生かせず…。こんなにも「持ってないオトコ」で、大丈夫なのだろうか。もっとも、マジメに積み上げてきたものが阪神で開花するという見方もできるが…。

 ドライチの大山悠輔も定位置はサードだ。ドラフト5位・糸原健斗は社会人野球日本選手権(11月)で、3番三塁で出場していた。その大山、糸原がプロのスピードに適応するのにまだ時間が掛かると判断された場合、北條と正遊撃手の座を争う鳥谷の三塁コンバート案が再浮上してくるかもしれない。

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