この日の根尾は試合開始直後の1回表1死一塁の場面で、野口恭佑に逆球のストレートを捉えられ先制2ランを被弾。その後2、3回は無失点に抑えたが、4回には1死一、三塁から藤田健斗の二ゴロで1点を失った。
さらに、「2-3」と中日1点ビハインドで迎えた6回表には、1死から四球、ヒット、ヒットで瞬く間に満塁のピンチを招いたことで降板に。後を受けた橋本侑樹が塁上の走者を全員還してしまったこともあり、根尾は「5.1回6失点・被安打6・四死球4・7奪三振」と今季ワーストの6失点で4敗目を喫する結果となった。
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根尾の炎上を受け、ネット上には「うわあ、根尾打ち込まれてしまったか…」、「7月の好投がフイになりそうな燃え方だ」、「待ち望んでる一軍昇格が遠のいてしまった」、「今日の調子だと絶対早期昇格はなさそうで辛い」といった落胆の声が寄せられた。
根尾は昨季途中に野手から投手・リリーフに転向し、昨オフから本格的に先発挑戦をスタート。2日試合前時点では二軍で4戦連続クオリティ・スタート(6回以上を投げ自責点3以下)クリアと安定した投球を見せていた。
「中日二軍を率いる片岡篤史監督は試合後、根尾の昇格タイミングについて『野手もそうだけど、上が詰まっていたら推薦もできない。やっぱり状態の良い投手は推薦するが、仲地(礼亜)が上がって今回は松葉(貴大)が上がった。上に空きがなければ、タイミング的なものもある』と、現在は枠がないため難しいという旨を語ったことが伝えられています。そもそもが狭き門である上に、一軍本拠地で今季ワースト失点を喫してしまったことを考えると、二軍での状態見極めはもうしばらく続くことが濃厚といえそうです」(野球ライター)
ファンをがっかりさせた根尾の投球だが、一部からは「バンテリンのマウンドいじったせいだ」という指摘も。中日は7月31日、バンテリンドームのマウンド・プレート付近の土を5ミリ程度削る調整を行ったことが伝えられている。ただ、調整後は8月1日の一軍・阪神戦で先発・小笠原慎之介が「5.2回6失点」、翌日の二軍戦で根尾も6失点と先発の炎上が続いていることから、新マウンドが炎上の一要因なのではという見方もされているようだ。
試合後に応じた取材では「甘いボールを1球で仕留められてしまっている。自分の球をもっと投げ切れるように練習します」と反省しきりだったという根尾。次回登板で首脳陣の信頼を取り戻す投球を見せることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人