報道によると、霧島はぶつかり稽古などを行った11日の朝稽古後、師匠・陸奥親方(元大関・霧島)と話し合い途中出場を決定。同親方は「本人は『全然動けるので、とらせてください』と。出たら休めないぞと言ったが『大丈夫』と言うので」と、再休場は認めないと伝えても本人が出場を訴えたため意思を尊重したという。
霧島は7月場所へ向け順調に調整を進めていた中、1年前から抱えていたという右肋骨の痛みが悪化。7~9日まで稽古ができなかったこともあり休場を余儀なくされたが、陸奥親方は10日に「今は病院に行っている。ただ、おとといよりも昨日、昨日よりも今日の方が良くなっている。明日(11日)ぐらいに、まわしを着けられれば」と、11日の朝稽古次第では途中出場もあると含みを持たせていた。
>>大相撲、大関とり・豊昇龍戦で誤審? 取組後映像から疑惑浮上「先に手ついてる」、相手の体勢も判定に影響か<<
霧島の途中出場を受け、ネット上には「は? 今から強行出場は無茶しすぎでは?」、「故障悪化のリスクもあるのに出るのはちょっとビックリ」、「全休でもカド番に落ちるだけだし、仮に全勝でも優勝できるかは怪しいのに」、「新大関の責任をどうしても果たしたいってことなんだろうか」といった驚きの声が寄せられた。
「霧島はギリギリまで出場可否を探った結果、休場決定が場所初日になったため同日の平幕・錦木戦は不戦敗に。新大関の初日休場は昭和以降では2000年5月場所の武双山(現藤島親方)以来23年ぶり、初日不戦敗は初の出来事で、初日の協会挨拶では八角理事長(元横綱・北勝海)も『大関の休場は大変遺憾ではございます』と無念さをにじませていました。霧島としても、新大関としての相撲に期待していたファンをガッカリさせたことを重く受け止め、回復が進めば土俵に上がって責任を果たしたいという思いはあったのでしょう。今場所は休場で3敗分を喫しているため優勝は厳しいですが、残り12日で8勝を挙げればカド番は回避できますので、せめて勝ち越して最低限の役割を果たしたいのでは」(相撲ライター)
霧島は11日に行われた取組編成会議で、4日目に小結・琴ノ若と対戦することが決定したという。「0勝1敗2休」からスタートする今場所で果たしてどのような戦いを見せるのだろうか。
文 / 柴田雅人