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阪神・岡田監督、投手陣に問題発生で失速危機? 骨折離脱・近本の代役も固定できず

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岡田彰布監督

 試合前から重苦しい雰囲気に包まれていた。巨人戦(7月2日)で右脇腹に死球を受けた近本光司の肋骨骨折が判明した。広島遠征には参加したが、球場入りすることなく、帰阪することになった。「1番バッター・近本の離脱」は大打撃であり、阪神ナインもいつもよりも口数が少なかった。

 7月4日の広島戦で阪神が大敗した。案の定、試合後の岡田彰布監督は“ご機嫌斜め”だった。

 「そら分からんって、そら。だから。今日、左ピッチャーやからな。明日、明後日は、右なわけやから。分からん、打順は。いてるメンバーで打順は組まないけんのやから」

 近本不在の間の1番バッターは? また、センターの守備は誰に任せるのか、その辺について質問が出たのだが、岡田監督はそうボヤいた。

 「2番だった中野拓夢を1番に上げ、木浪聖也を2番に入れました。センターには島田海吏を入れました。岡田監督は『(打順は)分からない』の一点張りでしたが、当面は1番・中野、センター・島田で行くんじゃないかな」(在阪メディア)

 しかし、試合前のシートノックでは森下翔太もセンターに入っていた。

 >>阪神・岡田監督がベンチでニヤニヤ?「不気味すぎる」島本死球後の態度が話題、試合後は配球に不満吐露<<

 同日、岡田監督は「分からん」の言葉を何度も口にしていた。何が言いたかったのか、少し考えてみると、やはり、対戦投手に応じて打順とセンターのスターティングメンバーを変えていくつもりなのではないだろうか。

 関西で活動しているプロ野球解説者がこう言う。

 「阪神は同日の広島先発の床田寛樹を苦手にしています。昨季8勝を挙げましたが、うち3勝は阪神戦です。岡田監督はロースコアの展開に持ち込もうとしたんだと思います。それが、先発・西勇輝の乱調で…」

 今の阪神を象徴するシーンも見られた。1回裏の守備中だった。広島打線は連続ヒットの後、3番・秋山翔吾が送りバントを決めた。一死二、三塁。すると、阪神内野陣は前進守備のバックホーム態勢を敷いたのだ。

 苦手投手との対戦、近本の欠場。ロースコアの展開をイメージしていたと言え、まだ1回裏である。いきなり、「1点も取られたくない」の守備態勢は、首位チームの作戦とは思えなかった。

 西は初回に5点を失う大乱調だった。3回6失点で敗戦投手なったが、単なる「1敗」では片付けられないようである。

 「岡田監督はその日のうちに、西に二軍降格と再調整を伝えました。また、先発投手が足らなくなってしまいました」(前出・プロ野球解説者)

 先発投手陣だけではない。“敗戦処理”と言っては何だが、最後のマウンドに上がった岡留英貴はいきなり汗がダラダラ…。暑さのせいだけではない。ワンサイドゲームになったとは言え、どのタイミングで肩を作れば良いのか分からず、何度も投球練習をさせられていたようなのだ。

 試合は落としたが、先発投手を3回で諦めたのに「合計4人の投手」しか使わなかったのは、さすがである。しかし、経験値の少ない若手投手がブルペンにて多くなったため、登板の準備をすべき時なのか否かを把握できていなかった。これではリリーフ投手を温存させた指揮官の作戦も無駄になってしまう。

 同日の大敗もあって、3位広島もゲーム差2.5まで接近してきた。トラの失速によって、ペナントレースは混戦となりつつある。(スポーツライター・飯山満)

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