近本は2日巨人戦・7回表1死一、三塁の場面で、巨人・高梨雄平が投じたシュートが右脇腹付近に直撃。打席外に転がりうずくまるなど悶絶しつつも、途中交代せず最後までプレーを続行した。ただ、試合後の報道では本人が詳細を明かさなかったこともあり、翌3日の検査で重傷と診断される可能性も伝えられていた。
3日の検査に関する続報は4日午前に伝えられたが、球団・本人共に検査結果は明かさず。それでも、同日中に次カード・広島戦が行われる広島へ移動したことから、ファンの間では長期離脱は回避されたと安堵の声が上がっていた。
ところが、4日午後3時ごろから、球団が近本は右肋骨骨折と診断を受けたことを発表したこと、近本が同日中に帰阪したことが相次いで報じられる。また、NPBも同日付で近本が登録抹消になったことを公式サイト等で公示した。
近本は4日試合前時点で「73試合・.275・4本・35打点」といった数字を残し、19、20日に予定されるオールスターではファン・選手間投票で選出されていた外野の絶対的レギュラー。故障離脱を受け、ファンの間では落胆と共に、きっかけとなる死球を与えた高梨へのバッシングも過熱している。
>>巨人・高梨、阪神戦後のSNS投稿に「煽ってんのか」と批判 近本に死球も反省の色ナシ?<<
「高梨への風当たりが強まっているのは死球自体はもちろん、試合後のSNS投稿も大きな理由となっています。高梨は2日午後8時ごろ、自身の公式Twitterに『みんなないぴすぎ』と投稿。自身を含めた7投手が12イニング2失点に抑えたことをナイスピッチ(ないぴ)と称えたようですが、『死球ぶつけたくせに何がないぴだ』とファンのひんしゅくを買いました。また、翌3日午前7時ごろには『朝方おきたらだいたいこれ、おやすみ』という一文と共に寝ている猫の写真をツイートしていますが、こちらにも『死球でうずくまる近本を揶揄しているのか』などと批判が噴出。他ファンから『それはさすがにいいがかりだろ』といった反論も上がるなど物議を醸しています」(野球ライター)
高梨は2日の試合では、死球後すぐに帽子をとり近本に謝罪の意を示している。ただ、今後の阪神戦で登板した際は、痛烈なブーイングやヤジを浴びる状況がしばらく続くことになりそうだ。
高梨に“二軍送り”にされてしまった近本は、今後数週間~数カ月の離脱をしいられるものとみられている。リードオフマンの不在はチームの優勝争いにも大きく影響することが濃厚だが、一部ファンの間では「元々不調だったから逆に好都合では」、「交錯から明らかに調子落ちてたから休めるのは悪くない」といったポジティブな見方も上がっている。
今季の近本は3、4月の打率が「.333」、5月も「.327」とハイアベレージを記録していたが、6月は「.189」と一転して低迷。迎えた7月も2日終了時点ではまだ一本もヒットを打てていなかった。
「近本は5月31日・西武戦中に牽制を受け一塁に帰塁した際、捕球ミスした一塁手・渡部健人の腰付近にぶつかるように交錯。首を痛め一時うずくまりながらも出場を続行しましたが、翌6月1日から明らかに打撃の調子が落ちていることから、交錯で負った痛みを我慢しながらプレーしているのではという見方は少なくありませんでした。ただ、今回の骨折離脱により体をケアする時間はできたわけですから、仮に交錯のダメージが残っている場合でも合わせて回復に努めることは可能。きっちり状態を仕上げられれば、序盤戦のような打棒が復活する可能性も十分といえるでしょう」(野球ライター)
多くのファンが一日でも早い回復を願っている近本だが、今回の骨折離脱を“けがの功名”にすることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
高梨雄平の公式Twitterより
https://twitter.com/yuhei_takanashi