番組で村上はプロ初勝利を含め5勝(20日終了時点)をマークとブレークしている今季の投球や、残りシーズンの中で達成したいと思っている目標などを話した。その中で、今季初先発した4月12日・巨人戦で得られたという収穫を明かした。
同戦の村上は「7回無失点・被安打0・四死球0・5奪三振」と、巨人打線を相手に7回までパーフェクトピッチング。勝ち負けこそつかなかったものの、昨季は一軍未登板だった右腕の快投は多くのファンに衝撃を与えた。
>>阪神・佐藤、ファンのヤジにイライラ? 以前より目立つワケは…同僚はアルコールが悪影響と指摘<<
同日の巨人打線は岡本和真(昨季まで5年連続で30本塁打クリア)、坂本勇人(通算2264安打)、中田翔(通算297本塁打)などそうそうたる打者が名を連ねており、マウンド上の村上も内心「うわーゲームで使ったことある」などと思っていたそう。それだけに、こうした打者をノーヒットで封じ込めた投球は自身でも驚いたという。
村上は2022年に一軍未登板、プロ1年目の2021年も「2登板・0勝1敗・防御率16.88」とほとんど結果を残せていなかった投手。ただ、「あそこでああいう投球ができたので、自信持って次の試合にも投げることができた」、「それ(ノーヒット)も大きいですし、凄いメンバーがいたので。打順もすごかったので、名の知れている人から抑えられたっていうのが自信になりました」と、球界屈指のネームバリューを誇る巨人打線をノーヒットに封じたことでかなりの自信が得られたと語った。
村上の発言を受け、ネット上には「あの巨人戦がキャリアの転機になったのか」、「未勝利投手が5勝してるわけだから相当な効果だな」、「じゃあ岡田監督の降板決断は正解だったってことか」、「無理に引っ張って打たれてたらここまで自信は得られなかったのでは」といった驚きの声が寄せられた。
「巨人戦の村上は球団史上初となる完全試合達成がかかっていましたが、岡田監督は8回表に村上の打席に代打を送る形で降板に。同監督は1点リードと接戦だったこと、7回に丸佳浩にフェンスギリギリまで飛ばされるなど球威に陰りが見えていたことなどから村上を降ろしたといいますが、直後の8回裏に2番手・石井大智が先頭の岡本に同点の一発を被弾。これもあり、ファンの間では『は? 完全試合かかってる村上降ろすとか正気か?』、『村上の記録も勝ち星も台無し、岡田は土下座して謝れ』といった批判が上がりました。ただ、ノーヒット投球で相当な自信が得られたという村上のコメントを踏まえると、スパッと交代させた岡田監督の判断は正解だったようです」(野球ライター)
快投を演じた巨人戦を機にローテ入りし、首位を走るチームの原動力になっている村上。今季の目標に掲げる2ケタ勝利クリアに向け、このまま歩みを進めることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人