太田は「太田プロに入って最初の営業、俺らは15分のネタ1本か2本くらいしかなくて」という時代に、事務所スタッフに無理やり鬼怒川温泉での営業を入れられてしまった。
スタッフは「ベシャリがすごいから2人は」と相手先に猛プッシュし、30分のステージの2回公演を決めてしまった。爆笑問題の2人がその事実を知らされたのは、営業先へ向かう電車の中だったという。
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太田は「初めて漫才やったよな、あの時な」と語り、田中裕二は「出来てないけどね」と同調していた。太田は「フリートークまがいの漫才やって、客と大喧嘩になって、15分で舞台降りてくるって、最悪の」と振り返る。
相手は浴衣を着たどこかの社員旅行の宴会先だった。次々と飛んでくる野次に太田は激怒し、「バカヤローお前ら。こっちだってな素人なんだ。バカにすんなよ。何、人がネタやって一生懸命働いている時に飯食ってるんだ。バカヤロー」と叫び、「ゲロやうんこ」などの汚い言葉を叫んで舞台を降りた。当然ながら後日、「すごいクレームが来た」という。太田は「ずぶの素人の俺らが30分やれるわけない」と振り返っていた。
その後、実務を取り仕切っていた太田プロの女性副社長に呼び出された。すると、彼女は太田の罵詈雑言は怒らず、「自分は素人」と言ったのと時間通りステージに立たなかったことを注意したという。
副社長は「あなた、プロで仕事を受けているんだから(ネタが)ウケようがウケまいが関係ないの。30分なら30分舞台の上に居続けなければダメ。黙っていてもいいから」と述べたという。太田は「副社(長)から学んだプロの在り方」と話し、この言葉は未だに意識していると語っていた。
これには、ネット上で「太田さん、新人時代から変わっていないんだな」「プロならリングに立ち続けろってことか」といった声が聞かれた。