前日まで「2勝0敗」の島津海はこの日、「0勝2敗」の十両・照強と対戦。立ち合い、照強は頭を下げながら左に変化し足取りを狙うも、島津海はこれを許さず照強の左側面につく。そこから照強の左脇腹にもろ手を当てると、肘を一気に伸ばして突き放すように照強を土俵外へ押し出した。
島津海の押しを食らった照強は土俵下のタマリ席を超え、その後ろのマス席付近まで体が吹っ飛んだことで場内は騒然。ただ、幸いにも特に故障などにはつながらなかったようで、照強はすぐに土俵上に戻り取組後の一礼を終えた。
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照強をマス席まで吹っ飛ばした島津海の相撲を受け、ネット上には「今の島津海の押し凄い、なんて勢いなんだ」、「なんか恨みでもあるのかってぐらいの強烈さだったな」、「押された力士がタマリ席超えてマス席まで後退するのはかなり珍しいのでは」、「照強は途中で転倒しなくてよかったな、タマリ席あたりでコケてたらお客さんもろとも怪我してた可能性もあったし」、「仕切りの時点からのらりくらりしてた照強に内心イラついてたのか?」といった驚きの声が寄せられた。
「今回の一番は取組前にお互い塩をまいた後、島津海が早々に腰を下ろし立ち合いの体勢に入りました。一方、照強は足元の感触がよくなかったのか、島津海が腰を下ろしてから10秒以上両足で地面をならすと、ようやく腰を下ろし取組が始まった直後にいきなり変化も見せました。取組後の報道では島津海のコメントは特に伝えられていませんが、なかなか臨戦態勢に入らなかった上に奇襲も仕掛けてきた照強に内心思うところがあったとしても決して不思議ではないのでは」(相撲ライター)
ファンも驚く相撲を見せた島津海は、初日から3連勝で優勝争い先頭をキープ。一方、照強は2022年9月場所千秋楽から続く連敗が19まで伸びている。
文 / 柴田雅人