1990年から96年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、現在に至るまで絶大な人気を誇る名作バスケットボール漫画「SLAM DUNK(スラダン)」を新たにアニメーション映画化。原作者の井上雄彦氏が監督・脚本を手がけ、高校バスケ部を舞台に選手たちの成長を描く。
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12月3日に公開された同作だが、公開初週の同ランキングでは、土日2日間で動員84万7000人、興収12億9600万円を挙げた。
翌週の同ランキングでは、土日2日間で動員54万4000人、興収8億2500万円を挙げ、2週連続で1位を獲得。累計成績は動員202万人、興収30億円を突破していたが、早くも3週目で失速する形になってしまった。
「ひと足先に公開されていた、新海誠監督の最新作アニメ映画『すずめの戸締まり』は順調に集客を重ね、今週までに興収93億円を突破。『スラダン』は配給元の東映が興収100億突破を見据えていたが、ここに来て、早くもそれが厳しい状況になって来た」(映画業界関係者)
同作は井上氏が〝全権〟を掌握し、事前にストーリーが一切明かされず、ボイスキャストはテレビ朝日系で放送されていたアニメ版から一新。そのことにネット上では批判が殺到していたが、いざ公開されるや称賛の嵐が巻き起こり、作品を絶賛する記事が目立っているが、失速したのにはそれなりに理由があるようだ。
「ストーリーを伏せていただけに前売り券は飛ぶように売れたようだが、公開後の売上げは苦戦しているようだ。テレビなどを使っての番宣も一切なく、おまけに、『スラダン』のファンじゃないと観ても話を理解できないので〝新規お断り〟という感じ。観客の年齢層は高いので、冬休みや正月の動員は伸び悩むだろう」(映画担当記者)
100億突破というプレッシャーを背負いながら、厳しい戦いを強いられそうだ。