同作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載していたバスケットボール漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」が原作。湘北高校バスケ部に入部したバスケ初心者の主人公・桜木花道が、チームメートの流川楓との衝突や強豪校との試合の中で才能を急速に開花させていく姿が描かれている。
国内におけるシリーズ累計発行部数は1億2000万部を突破。テレビ朝日系で1993年~96年にテレビアニメが全101話放送されていた。
>>期待を背負った『すずめの戸締まり』、『天気の子』超えも無理? 失速の原因は『SLAM DUNK』か<<
新作映画では、監督・脚本を原作者の井上雄彦氏が担当。湘北メンバー5人のボイスキャストは、テレビアニメ版から一新され、公開前に一切、ストーリーなどが明かされなかった。
「ボイスキャストが一新されたことで、公開前は原作のファンから批判が殺到していた。ところが、公開されるやネット上では絶賛の嵐。井上氏が全権を掌握して情報を統制したことも大きな成功の要因となった」(映画業界関係者)
東映は「興行収入100億円超えへの期待が高まる」と説明。すでに同社は公開中のアニメ映画「ONE PIECE FILM RED」が興行収入200億円に迫る大ヒット。「SLAM DUNK」との2作で興収300億円を突破しそうな勢いだが、96年の連載終了から26年の歳月を経て井上氏が映画化を決断したのには、それなりの理由があったようだ。
「連載終了の当時、井上氏は版権を巡って集英社ともめていたが、当時の『ジャンプ』の編集長が打ち切りを決断。そのため、集英社との間に深い溝ができてしまった。しかし、その編集長は会社にいないので、全権を掌握するのを条件に映画化をOKしたようだ」(出版業界関係者)
原作のファンにとっては最高のクリスマスプレゼントとなった。