報道によると、藤本監督は同日に行われた球団スカウト会議終了後に取材に対応。その中で、2位以下の指名方針について「投手の即戦力をお願いしました。(先発、中継ぎに)限らず、すぐ一軍で使える投手ですね。そこは前もってお願いしています」と、即戦力投手の確保をフロントに要請していると明かしたという。
今季首位オリックスとゲーム差なしの2位で優勝を逃したソフトバンクは、チーム防御率がリーグ3位(3.07)、先発防御率が同4位(3.28)、救援防御率が同2位(2.72)と投手陣、特に先発陣が振るわず。加えて、今オフは今季まで7年連続2ケタ勝利中のエース・千賀滉大の海外FA権行使・メジャー挑戦が決定的とも伝えられている。
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藤本監督のコメントを受け、ネット上には「投手補強は急務だから獲れる限り獲ってほしい」と同調の声が上がったが、中には「即戦力はドラフトよりも助っ人・FA補強で確保した方が確実性高いと思うんだけど」、「公言続出するぐらい不作の年なのにその方針はリスク高すぎだろ」、「無理やり頭数揃えたけど、誰も役に立たず数年で全滅するのがオチでは?」といった否定的なコメントも少なからず見られた。
ソフトバンクはクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ・オリックス戦(10月12~15日)で「1勝4敗」と敗退し今季終戦となったが、翌16日に今オフ大型補強に乗り出す見込みと複数メディアが報道。同日から20日までにロッテ・オスナ、阪神・西勇輝といった他球団主力投手の調査報道もいくつか出ているが、こうした外部補強に注力する方が効果はあるのではと首をかしげているファンもいるようだ。
「今年のドラフトは数カ月前の段階から、例年に比べ指名に値する実績・素質を持つ選手が少ない、いわゆる“不作ドラフト”だと度々報じられています。また、各報道では指名競合を回避するためドラ1を事前公表する球団も相次ぐのでは指摘されていましたが、実際に19日時点では12球団中9球団がドラ1を公表(重複球団はゼロ)。このうち5球団が、一般的に即戦力として扱われる大学・社会人投手をドラ1に選んでいます。ただでさえ即戦力投手の指名候補自体が少ない上、他球団のドラ1公表でさらに選択肢が狭まっているわけですが、こうした状況で即戦力投手を確保しにいくのはかなりの困難も予想されます」(野球ライター)
一部からは「外部補強の見通しが絶望的だからドラフトに頼らざるを得なくなってるのでは?」という見方も上がっているソフトバンク。藤本監督の意向通りに投手を手厚く確保するのか、20日午後5時からのドラフト会議は要注目だ。
文 / 柴田雅人