問題となっているのは延長10回裏2死満塁で、宗佑磨にサヨナラタイムリーを浴び敗れた試合終了直後のこと。ソフトバンクはこの日がオリックス本拠地・京セラドーム大阪で行う今季レギュラーシーズン最終戦だったため、試合後に選手・首脳陣一同がスタンドのファンに挨拶を行った。
中継では左翼、右翼の順にスタンドへ頭を下げるソフトバンクナインの表情が映ったが、サヨナラ負けで2位オリックスにゲーム差なしまで詰め寄られたということもあり、ほとんどの選手は唇を噛みしめるような険しい表情。ただ、甲斐だけは口を何やらもぐもぐと動かしていた。
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この甲斐の表情を見たファンはネット上で「今映ってた甲斐の態度悪すぎだろ、何で1人だけガム噛んでんだ」、「ガムをクチャクチャ嚙みながら挨拶はお客さんに失礼過ぎる」、「それまでは好きな部類の選手だったけど、今のガムクチャで一気に嫌いになった」、「試合の後すぐに捨てるとか、捨てる時間なくても挨拶終わるまでは噛まずにいるとかやりようなかったのか?」といった批判が相次いだ。
ただ、ファンの反応が批判一色というわけではなく、中には「これそこまで問題視するような話か? 負けた腹いせをぶつけてるだけじゃないのか?」、「何か噛みながら挨拶なんて海外だったらごく普通の光景なんだが…」といった批判への疑問も少なからず見られた。
「甲斐は2017年から現在まで正捕手を張っていますが、立場上チームが負けた際は敗戦の戦犯としてやり玉に挙げられることが多く、時には批判の手紙が直接送られてくることもあるといいます。今季もその傾向は変わらず甲斐はしばしばたたかれていますが、こうしたファンへの“意向返し”として今回不遜な態度を見せた可能性もあるのでは。甲斐は負けん気の強さも武器に育成入団からここまではい上がってきた選手ですので、執拗な批判にフラストレーションをためている可能性もゼロではないのではないでしょうか」(野球ライター)
SNS上では意見が対立するファン同士の議論も勃発している今回の一件。サヨナラ負けで首位攻防戦3連敗という試合結果以上に、多くのファンに後味の悪さを残したようだ。
文 / 柴田雅人