今回同様、不祥事が選挙に影響した候補者は、ほかにもいる。
>>立憲有田議員「恥ずべき人生です」辞職し自民党から立候補する議員を痛烈批判で物議<<
よく知られているところでは、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏のケースが挙げられる。長谷川氏はフジテレビ退社後に、2017年の衆院選の小選挙区に日本維新の会公認で出馬するも落選。2019年の参院選に同党の比例区の候補者として立候補予定だったものの、被差別部落に関する発言が問題視され、公認が停止され、出馬が叶わなかった。
2021年の衆院選では、愛媛4区の新人として立候補を予定していた立憲民主党の杉山啓氏が立候補を自ら取り下げた。2011年から18年にかけて女性に関する不適切な投稿を大量に行っており、それが事後的に掘り返される形で批判が向けられた。その内容は東京大学の大学院生時代に、なかばジョークのような形で女子高生に関する妄想を開陳したものだが、政治家を志すにあたっては不適切な投稿と言わざるを得ないだろう。
杉山氏は立候補を取り下げたが、選挙直前の失言の影響を直に受けたのが立憲民主党に所属していた生方幸夫氏だ。2021年に生方氏は会合で「北朝鮮に拉致された被害者は生きていない」といった発言を行い、批判を集めた。生方氏は議員辞職を行おうとしたが直後に衆議院が解散となり、そのまま失職。党の公認を受けず無所属で出馬したが、落選している。
一連のケースを見るに、選挙はちょっとした不祥事でも命取りとなってしまうのは確かだろう。