記事によると、提言では、映連にハラスメント防止に向けた明確な改善策を打ち出す社会的責務があるとした上で、ハラスメントや暴力を「容認しない」とする声明の発表や実態調査、ガイドライン(指針)の作成、第三者機関による相談窓口の設置などを求めた。
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それに対して、映連は「本件についての考え方の公表につきましては、これらの取り組みにおけるすべての具体的施策とともに一括して行う予定です」などと回答。この回答に対して、同会は「具体的な内容については明らかにされておらず、また実施時期についても明記されておりません」と指摘した。
このようなやりとりが行われている中、発売中の「週刊文春」(文芸春秋)が有名監督による現場での暴力加害を報じた。
記事によると、加害者は東京五輪公式記録映画の総監督を務めるなど、日本を代表する映画監督の1人となった河瀬直美監督。
事件が起こったのは2019年5月、20年公開の映画「朝が来る」の撮影現場。シーンを撮り終えた後、方向がわからず動揺している河瀬監督に、撮影助手の男性が近づいて手を触れたところ、河瀬監督は激高。大声で叫びながら男性の腹を蹴り上げたというのだ。
程なくして、撮影チームを率いていた撮影監督はチームごと降板。被害者が陳謝したが河瀬監督が非を認めなかったため、撮影監督は部下を守るために降板。代役が立てられ撮り終えたという。
取材に対して、河瀬監督はすでに解決済みであることから「お答えする必要はないと考えます」とした。
「積極的に映画界の浄化に動いている西川監督と河瀬監督はバチバチ。河瀬監督はかなり気が強いので、この記事を読んでもそれほど驚かなかった。有名監督がこんな振る舞いをしているようでは、浄化は難しいだろう」(映画業界関係者)
今後、河瀬監督と同じ現場のスタッフたちは被害におびえ、震え上がりそうだ。