「今季は『1番』の打順でスタートしました。ジョー・マドン監督は『1番・大谷、2番・トラウト、3番・レンドン』の新打順に自信を持っていました」(米国人ライター)
しかし、今季初アーチが自己ワーストの8試合目、31打席目と遅れ、
「1番の打順が合っていないのでは?」との声も囁かれていた。
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大谷に1打席でも多く…。その考えは間違っていない。マドン監督は「2番・大谷」に変更したのは、新・一番バッターのウォードが打撃好調だからと説明していたが、大谷の打撃不振も気に掛けていたのだろう。
「1番・大谷の打順はやめるべきと、米メディアは連日のように伝えていました。25日の試合後、マドン監督は『ウォードの打撃が好調だからだ』としか言いませんでしたが、数時間後、自身のツイッターで『(メディアの軋轢に)屈しました』とつぶやいていました。マドン監督のユーモアでしょう」(前出・同)
心配なのは、打者・大谷の復調。おそらく、時間は掛からないと思うが、2番に戻る前日・24日のオリオールズ戦でのことだ。大谷はソックスを膝下まで見せる“新ファッション”で試合に臨んだ。
「気分転換と話していました。ゲン担ぎはやらない方だと記憶していますが」
古巣・日本ハム時代を知るプロ野球OBも首を傾げていた。
「対戦チームも研究しています。メジャーでは極端な守備シフトは禁止となりましたが、二塁手を一塁方向に寄せ、禁止スレスレの『大谷シフト』は続いています。本来なら、外野まで転がっていくはずの打球がシフトによって阻まれています」(現地関係者)
やはり、「1番の打順」が影響したと言わざるを得ない。打者・大谷の試合前のルーティンは独特だからだ。
2番だった昨季、大谷は1番バッターの様子をジッと見ていた。対戦投手の配球、変化球の曲がり具合を確かめるためだ。「確かめる」というのは、試合前、大谷は映像室に入り、対戦投手のVTRを見ながら攻略法を練っているためだ。映像で見た変化球と、味方の1番バッターに投じたそれがイメージ通りだったかどうかを確認してから、2番打者として打席に入っていた。
「映像で見た変化球が実際と違うとしたら、1番バッターの場合、打席の中で修正しなければなりません」(前出・同)
大半のチームメイトは試合前、屋外でのフリー打撃で調整をする。なのに、大谷は室内でティー打撃に時間を費やしている。「自分なりの調整法を持っている」ということなのだろう。昨季と同じルーティンで試合に臨めるようになった。復調のきっかけにもなったはずだ。(スポーツライター・飯山満)