「2-2」と両チーム同点で迎えた延長10回裏。日本ハムは先頭・淺間大基のヒットから1死二塁のチャンスを作ると、ここで打席の近藤健介が楽天5番手・松井裕樹が投じた5球目のカーブを強振。打球は右中間を破るサヨナラタイムリー二塁打となった。
同戦の中継カメラは近藤の打球が右中間を破った直後、二走・淺間が本塁に向かう様子を映し出す。この時、日本ハムベンチからは数名の選手が三本間を横切って近藤の元に走り出しており、三塁を回った浅間が接触を避けようと一瞬止まりかける様子が映っていた。
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一部選手のフライングに、ネット上では「インプレー中なのにフェアグラウンドに飛び出すって何やってんだ、審判に守備妨害とられてもおかしくないボーンヘッドだろ」、「ブレーキかけた淺間がどこか痛めたりしたらどうするつもりだったんだ」と批判が相次いだ。一方、「チーム状況考えたら喜び爆発するのも仕方ない」、「感情を抑えられないほど勝ちに飢えてたって思うと責められない気持ちもある」と擁護のコメントも多数見られた。
「日本ハムは3連敗中で、試合前の時点で『2勝11敗』でパ・リーグ最下位と黒星が大きく先行。10日の試合も6回裏まで『2-0』と中盤まではリードしましたが、7回表に同点に追いつかれそのまま延長戦突入と苦しい展開でした。思うように白星を得られない状況が続いていることから、近藤がサヨナラ勝ちをたぐり寄せる一打を放ったことに同僚たちが狂喜乱舞したのは致し方ない面もあったのではと考えているファンも少なからずいるようです。なお、今回のフライングは特に試合結果に影響は及ぼしませんでしたが、外野からの返球の速さ次第では楽天側の守備を妨害する行為と見なされていた可能性も否定はできません」(野球ライター)
試合後の報道では、今回の一場面について新庄剛志監督ら首脳陣がコメントを出したとは伝えられていない。ただ、せっかくの好結果をフイにするリスクを回避するためにも、今回飛び出した選手らには指導を与える必要もありそうだ。
文 / 柴田雅人