>>元横綱・白鵬に舞の海氏が「残念ながら汚点」 TV中継中の辛らつ発言が物議、今後の“共演”は絶望的に?<<
問題となっているのは、大関・正代対平幕・玉鷲の取組終了直後に飛び出た発言。この一番は正代が立ち合いから玉鷲の鋭い出足に押され、なすすべなく土俵外に押し出されたという相撲内容だった。
早くも今場所2敗目を喫した正代に対し、舞の海氏は「若干立ち遅れはあります。ただ、立ち遅れてもなんとかするのが大関ですよね」と苦言。さらに、「正代がふがいないと、御嶽海の大関とりの基準がどんどん厳しくなっていくのではないかと、そこは心配ですね。相撲協会としては、弱い大関を作るわけにはいかないですからね」と、正代の不振は関脇・御嶽海の大関とりにも悪影響を及ぼすのではと危惧した。
舞の海氏の発言を受け、ネット上には「正代・御嶽海の双方に対して失礼極まりない発言」「無関係の力士の名前を持ち出してまで正代を腐すのは不快」と批判が寄せられた。一方、「2人の成績考えると言われても仕方ない面もある」、「どっちもそんなに成績安定してるわけじゃないしなあ」と擁護のコメントも多数挙がった。
「正代は関脇として臨んだ2020年3月場所~9月場所(5月場所は新型コロナの影響で中止)にかけ昇進目安にあと1勝に迫る32勝を挙げたこと、9月場所で初優勝を果たしたことが評価され大関に昇進。ただ、それ以前は2年ほど平幕上位~中位で停滞しており、昇進後も2021年11月場所終了時点で優勝0回、2ケタ勝利クリア1回とほとんど結果を残せていません。一方、御嶽海は関脇として直近2場所計20勝、今場所は無傷の5連勝と現在は好調ですが、昨年は2ケタ勝利が2回のみで優勝争いにもほとんど絡めず。そのため、一部ファンの間では大関昇進を預かる審判部が“正代の再来”を恐れて、成績に安定感が出てくるまで御嶽海は昇進させないのではという見方も散見されます」(相撲ライター)
御嶽海の大関とりについては、相撲協会・伊勢ケ濱審判部長(元横綱・旭富士)が今場所前に「全勝優勝すればそういう話になるんじゃないですかね」と、15戦全勝で優勝すれば可能性があると語ったことが伝えられている。ただ、一部からは「仮に全勝優勝しても、確変扱いされて昇進が実現しない展開もあるのでは」という見方も浮上している。
文 / 柴田雅人