>>平幕・宇良、取組後の退場シーンに驚きの声「脳震とうでは」 土俵下に激突し頭部に大ダメージ? 八角理事長は取り口に苦言<<
前日まで「1勝2敗」の宇良はこの日、同「3勝0敗」の横綱・照ノ富士と結びの一番で対戦。宇良は立ち合い、低い姿勢で照ノ富士に頭から当たると、肩透かしを狙いながら後方に回り込む動きなどで揺さぶりをかける。さらに、照ノ富士が投げを打とうと前に出たタイミングで懐に入ると、もろ差しの体勢から一気に寄り土俵際まで追い詰めた。
だが、棒立ちの体勢になりながらも耐えた照ノ富士に押し返されると、その直後に強烈な左の突きを食らう。右胸付近を一突きされた宇良は、体中から力が抜けたかのように後方に吹っ飛び、そのまま尻もちをつきながら土俵外に倒れ敗戦。宇良が突きを受け撃沈した直後、場内からは大きなどよめきが起こっていた。
突き倒しで敗れた宇良の相撲に、ネット上では「言い方悪いかもしれんが、なんか赤ちゃんみたいな尻もちのつき方だったな」、「『かめはめ波くらった?』って感じの吹き飛ばされ方で衝撃だった」、「宇良はこらえるような動きがほとんどできてなかったから、体のバランスを崩した完璧な一突きだったってことなのかな」と驚く声が続出。一方で「その後白鵬とニコニコでリプレー見ててほっこりした」、「一緒に振り返った間垣親方からどんな言葉かけられてたか気になる」と、元横綱・白鵬(現間垣親方)を絡めたコメントも多数挙がった。
NHK大相撲中継内の取組リプレイ映像には、花道のモニターで映像を確認する宇良と白鵬の様子がワイプで映し出された。両名はモニターを見ながら言葉を交わし、宇良は時折笑みも浮かべていた。どのような内容の話をしていたのかは不明だが、取組はもちろん、このシーンも印象に残ったファンも少なからずいるようだ。
取組後に相撲協会・八角理事長(元横綱・北勝海)から「絶対にまわしを取らせまいと(していた)。照ノ富士をイライラさせた」と称賛されたことも伝えられている宇良。白星はならなかったが、照ノ富士戦は土俵内外で勝敗以上の話題を呼んだようだ。
文 / 柴田雅人