>>又吉FA流出の中日、ソフトB・高橋を人的補償に選択? 地元出身の元ドラ1獲得は球団上層部の悲願か<<
報道によると、昨オフ年俸1億5000万円(推定)プラス出来高の2年契約を結んだ和田は、16日に契約更改に臨み現状維持でサイン。更改後会見では「優勝に向かって戦ってきた中で、それに貢献できなかったことは責任を感じないといけない」と今季の悔しさをにじませると同時に、「2ケタ勝利と規定投球回の達成。若いころはやって当たり前と思っていた数字だった。もう一度挑戦したい」と、2ケタ・規定投球回到達のダブル達成を来季目標に掲げたという。
和田は現役生活の中で計8回(2003-2007,2010-2011,2016)この目標を達成している投手だが、最後の達成翌年の2017年から今季までは4年連続で規定に到達せず、勝利数も「4勝、4勝、8勝、5勝」とほとんどの年で伸び悩んでいる。現状を考えると、41歳シーズンでの達成者は過去に若林忠志さん(1949/当時阪神)、工藤公康氏(2004/当時巨人)、山本昌氏(2006/当時中日)、黒田博樹氏(2016/当時広島)の4名しかおらず、極めて高いハードルといえる。
和田の発言を受け、ネット上には「今年の数字を踏まえたら相当なビッグマウスに聞こえるな」、「確かに昔の和田なら達成して当然だったが、今はもう年齢が年齢だしなあ」、「一年ローテ守ること自体もかなりキツそうだけど本当にやれるんだろうか」と驚きの声が寄せられている。
一方、「自身も含めて、不甲斐ない先発陣に怒りを感じてるのか?」、「今季は2ケタも規定到達もほとんどいなかったから色々思うところはあるんだろうな」、「わざと強気な目標をぶち上げることでローテ陣に気合を入れたい狙いもあったのかも」と、発言の背景を推測するコメントも数多く挙がった。
今季のソフトバンクは総勢12名の投手が先発起用されたが、2ケタ勝利・規定到達を共にクリアした投手はおらず、2ケタ勝利、規定到達で分けてもそれぞれ達成者は1名のみ。先発ローテのもろさも響いてか、チームは8年ぶりのBクラスとなる4位に沈んでいる。
「ソフトバンクは今オフ、規定まで2回1/3イニングとわずかに届かなかったもののチーム2位の9勝を挙げたマルティネスがメジャーに流出。そのため、来季は現先発陣の復調、若手の台頭などがないと2年連続Bクラスも十分あり得る状況です。チーム最年長投手である和田はこうした現状も踏まえて、あえてハードルの高い目標を公言することで自身や他先発の奮起を促した可能性も考えられるでしょう」(野球ライター)
更改後会見では「同級生に刺激を与えられるような投球を見せられたらいい」と、現役では自身だけとなった“松坂世代”の面々にも刺激を与える投球を見せたいと語ったことも伝えられている和田。有言実行の結果を来季残すことはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人