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【放送事故伝説】怪我人続出で放送が中止!?恐怖のドラマ現場

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 歌舞伎や映画の題材として数多くの作品が残る『東海道四谷怪談』。この物語には内容に匹敵する恐ろしい噂がある。それは「上演前にお岩さんを祭る神社に行かないとたたられる」というものである。

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 現に過去『四谷怪談』を題材にした映画や舞台では出演者が怪我をする、監督や脚本家が病気になるといった悪い出来事が相次いでおり、それらは全て「お岩さんの呪い」ではないか、とされた。

 お岩さんだけではなく幽霊や怪談を題材にした映画では、撮影前や上映前におはらいが行われることがあり、関係者が危険にさらされることのない環境が作られる。それは舞台・映画だけではなくテレビも同様だという。

 日本でテレビ放送が始まってすぐの1956年。TBS系で『半七捕物帳』(主演は中村竹弥。同作は1979年の尾上菊五郎版が有名ではあるがそれより20年も前の作品である)というドラマが放送された。当時のテレビドラマはフィルム撮影ではなく、生放送がほとんどで失敗やトラブルがあっても、そのまま放送が続く時代であった。

 『半七捕物帳』は、江戸の岡っ引きを題材にした作品で幽霊とは関係ないのだが、放送開始後にトラブルが続出。出演者やスタッフが病気、怪我になる奇妙な出来事が7件続き、さらに本番直前には出演者の一人が本番15分前に配線につまずき倒れてスタジオで気絶。出演者が目を覚まさないため、その日の放送はできなくなり、急きょ放送を取りやめるという事態まで発生した。

 「これ以上怪我人は出せない」と恐れた『半七捕物帳』のスタッフやキャストは、「半七捕物帳」の記念碑である「半七塚」に行きおはらいを受けることになった。その結果、怪我人やトラブルは出なくなり、およそ半年間にわたる放送を無事に終えることができたという。

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