病床がひっ迫して自宅で亡くなる人が増える中、この日紹介されたのが、墨田区の対策。人口規模は約27万人で自宅療養者が416人、入院患者は51人だが、重症、そして入院・療養等調整中はともにゼロ。
重症化ゼロを実現させている背景として、保健所が毎日、30歳以上の自宅療養者に電話で健康観察。30歳未満の自宅療養者に対しては、都の自宅療養者フォローアップセンターが健康観察しているという。
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これによって万が一、自宅療養者に体調の異変が見られた場合は、保健所の指示で医師や看護師が往診をして、自宅で酸素投与。必要な場合は自宅でステロイド治療なども行う。
また、コロナ前の保健所の感染症担当の職員は10人だったが、昨年4月より人材派遣会社からの保健師や、他部署からの応援で約100人がいつでも動けるようにしてあるそう。さらに、国で抗体カクテル療法が承認されたわずか8日後には、コロナ病床とは別に、この療法専用の病床を20床確保。先週金曜日までに28人が治療を受けて全員が経過良好だという。
行政と医療チームが連携し、いち早く感染者に対応。重症化させない体制作りに力を入れている墨田区について、玉川氏は「科学と合理性に則って進めていけば、限られた医療資源でも、ここまでのことができるという例」と評価。また、「かつてPCR検査について懐疑的な風潮が流れていた中、同区の保健所所長は『いや、PCR、ガンガンやりますよ』という形で始めてたことは、最初から僕は(この人は)違うなと思っていた」と吐露。
続けて、「先手先手を打って科学と合理性に則って対策を進めていくということが少なくとも感染症対策に関しては最も重要」と訴え、「それを区長さん始め、ちゃんと有能な人たちにオペレーションを任せてやってらっしゃるんだと思います」と絶賛。そしてこの後、「これをなぜ東京都、国でできないか!?ということなんですね」とリモート画面越しに語気を強め、政府と都を批判していた。