新間寿会長の鶴の一声でメインイベントとなったのが、タイガー・クイーンデビュー戦。タイガー・クイーンは初代タイガーマスクの佐山サトルがプロデュースし、直々に指導。初代タイガーが「本来ならメイン級の選手。それくらいの価値があると思います」と発言したことから、「初代タイガーマスクデビュー40周年記念第2弾」のメインカードに抜擢されたのである。まだまだ未知数のクイーンながら、話題性からしてメインにふさわしいことは間違いない。また、女子プロレス界のリビングレジェンドであるジャガー横田がストロングスタイルプロレス(女子)のアドバイザーに就任し、クイーンをコーチ。初代タイガーとジャガーの共同作業によりベールを脱ぐのが、女性版タイガーマスクなのである。対するは、昨年12・17後楽園でジャガーとタッグを組み、ストロングスタイルプロレスには2度目の参戦となる山下りな。タッグを組んだ時、ジャガーが横にいて実力を感じ取ったのだろう。山下を大事なクイーンのデビュー戦の相手に選んだのが、ジャガーなのである。パワーファイターでもある山下は、男子相手のデスマッチもいとわない度胸の持ち主で、女子プロ界でも屈指のオールラウンドプレーヤーでもある。この人選はある意味、山下に対抗するだけの力がクイーンにはあるということの表れでもある。7月15日の会見ではクイーンが姿を現わし、170センチはあろうかという長身を披露した。言葉を発することこそなかったが、公開された映像では初代タイガー独特のムーブを次々と披露。もちろん、佐山が直々に指導しているだけに、空中殺法のコピーや見せかけだけのストロングスタイルであるはずがない。精神面でもみっちりと心得を伝授されているだろう。
「彼女を見た瞬間に、これは40年前を再現できると確信をしました」(初代タイガー)、「ハッキリ言ったら、初代夕イガーのクローンだと私は思っております」(ジャガー)と、半年以上にわたり練習を見てきた2人も太鼓判を押す。当日は、初代タイガー(佐山サトル)が来場し、クイーンのデビュー戦を見守る予定だ。
(どら増田)