山下りなとのコンビで、愛弟子のSareee、そして世志琥という今女子プロレス界で最も勢いのあるタッグチームと対戦する。初代タイガーが新日本プロレスで活躍していた80年代、ジャガーは全日本女子プロレスの若きエースで、WWWA世界シングル王座の絶対王者だっただけに、ジャガーの参戦はオールドファンの間で話題になっている。
「考えてみたら失礼だよね、今さら声かけるなんてさぁ」と笑っていたジャガーだが、「やっぱり佐山さんは私より先輩なので。そういう意味では、まだ現役の先輩がいるってことはね。女子では私より先輩の現役ってもういないから。やっぱ男子プロレスでも先輩がまだ頑張ってらっしゃるってことは励みになっていますし、男子の団体に出していただくってことはとても光栄なことだと思います」と感謝の気持ちは忘れない。
「佐山さんのことはよく知ってますけど、接点がなかったからね。男子の団体も女子の団体もいろいろ分散していったんで、いろんな団体があるというのは頭にはあります。佐山さんはよく知ってます」と同じ時代を生きてきた佐山の団体には興味があったようだ。
ただ、当初は初代タイガーの試合を見ていなかったという。「一番最初に、『男子プロレスっていうのは見るもんじゃない』と思ったんですよ、当時。今から30年くらい前。どうしても女子のトップだったんで、男子のプロレスを見ることで変に感化されたくないし、女子と男子は魅せ方が違うと思ってますので。そういう意味では男子の団体は見てなかったんですけど、初代タイガーマスクが出てきて、すごい女子の引けを取らないくらいのスピード感と、高度な技。そういう意味で一目置かせていただいたことは覚えています」と回顧した。
今回は若い選手に囲まれた試合となる。「うーん、まあ1人浮いちゃう形になるんですけど、どうでしょうかねぇ。まあ私には私の魅せ方があるってさっきも言いましたけど、その私のペースを崩してね、『私からフォール獲ればいいのに』って思いますけどね、ハハハ!(笑)。私から3カウント獲るべきだと思います」とキッパリ。
愛弟子であるSareeeにフォールを奪われる可能性については「うーん、私の手を知ってるのはSareeeですからね。イメージで『怖い』とかそういうのを持ってるとは思うんでね。あくまでもイメージで。『闘ってみたら大したことないじゃん。今は私たちの方が場数踏んでんだよ』みたいな気持ちでぶつかってきたらいいと思います」と闘いを受けて立つ考えを示した。
「この団体に女子が出始めて4試合目。そういう意味では女子にもいい選手もいっぱいいて、今回出る選手も選ばれた選手。Sareee&世志琥も含め、私も山下選手もその一員、代表者として呼ばれてるわけですから、女子にも目を向けていただいて、『女の子でもこんなことできるんだ』っていうのを見て、認めていただけたらありがたいと思いますね」
最後に女子プロレスの魅力を伝えると意気込んだジャガー。昭和に生まれた日本の女子プロレスの歴史を知るリビングレジェンドは、女子プロレス発展のため、まだまだリングに上がり続けていく。
◆初代タイガーマスク佐山サトル◆
『ストロングスタイルプロレス Vol.8』
2020年12月17日
東京・後楽園ホール
▼第3試合 スペシャルタッグマッチ(30分1本勝負)
[鬼に金棒]Sareee(WWE Count Down)&世志琥(シードリング) 対 ジャガー横田(ディアナ)&山下りな(フリー)
(どら増田)