今回、チームメイトの2人にはなかなか辛らつな内容だった。まず1回を無失点ながら被安打2の三嶋を直撃し「今日もよく打たれました」と自虐的コメントを引き出すと、「9回ワンアウト満塁で凡退に終わった佐野選手」の言葉とともに笑顔で直撃。楽しそうにいじっていたところ、タイミングよくMVPとの殊勲選手のアナウンスが入るなど、笑いの神が降りる展開に本人たちも苦笑い。さらに翌日も「悪夢から一夜明けてスタメンで出場」との意気込みを聞くと「昨日は眠れなかった。今日は活躍してグッスリ眠れるように」とのコメントを引き出した。
その後は亜細亜大学の先輩・ホークス松田宣浩に突撃。突然腕立て伏せすると「今日お前からヒットを打つためや!」と気合いを入れるなど、終始ハイテンションの「熱男」にタジタジに。次は同じルーキーから守護神を任されているカープの栗林良吏や、同級生のマリーンズ・中村奨吾にもマイクを向け、ベイスターズファン以外にも夢舞台をアピールしていた。
極めつけは登板後の山崎に、三嶋が掟破りの“カズキマイク”を敢行。オールスター限定のナックルボールにツッコミを入れ、ピンチを迎えながらも無失点に抑えたことに「普段さながらのプレーができた」と自虐ネタを引き出すことにも成功。最後は本人にヤスアキマイクステッカーを贈り、満面の笑みでインタビューを締めた。ラストはベイスターズの3人に、マスコットのスターマンを加えて配信し、みんなが口をそろえて「楽しかった」とコメントする姿は、夢の球宴を体現していた。
オールスター前に「全国の皆様に夢を与えられるようなプレーをしたいなと思ってます」とコメントしていた山崎。プレーだけでなく、マイクでもファンを喜ばせていた。オリンピックから後半戦へ。ヤスアキの暑い夏はこれからが本番だ。
写真・取材・文 / 萩原孝弘