結団式には、公益財団法人日本オリンピック委員会の山下泰裕会長、日本代表選手団の福井烈団長、尾縣貢総監督ほか、陸上の山縣亮太主将、卓球の石川佳純副主将、旗手のレスリング・須崎優衣選手が出席(同じく旗手のバスケットボール・八村塁選手は欠席)。そのほかの選手はオンラインで参加した。なお秋篠宮皇嗣同妃両殿下も、オンラインで視聴された。
山下会長は主催者挨拶で、大会が1年延期になったことに触れつつ「不要不急とされたスポーツの価値が、いま問われています。次の世代につながるオリンピック、未来に向けた新しい形のオリンピックと、東京2020大会は、さまざまな意味を持つ大会となります」とコメント。続けて「これから大会に臨む選手は、逆風に揺れ、練習や試合のできない困難を乗り越えて最善を尽くしてきました。感謝と誇りを感じつつ、フィールドで思う存分輝いてほしい、開催を1年待った思いを胸に、自己を十二分に表現していただきたいと切に願っております」と述べた。
また、秋篠宮皇嗣殿下は「このパンデミックが収束する状況は見えてきておりません。このことは、オリンピズムが目ざす、平和でよりよい世界の構築に貢献するための参加者間の交流が難しいことを意味すると推察いたします。そのような状況下ではありますが、みなさまは、可能な場において、交流を深めていただきたく思います」と挨拶。今回は、通常のオリンピックとは大きく異なる環境であるとしつつ「参加されるみなさまへは、感染症への対応に十分心を配られ、そして競技の場に臨んでは、日頃の成果を存分に発揮されることを願っております」と選手団にエールを送られた。
最後に、選手団を代表して挨拶したのは山縣。自覚と責任を持って大会に臨むと宣言しつつ「コロナ禍で、開催自体の意義が問われる中、常に自分たちに何ができるのか、スポーツの意義について考えてきました。いま、自分たちができるのは真摯に競技に向き合い、ベストを尽くすことだと思って
います」と全力で戦い抜くことを誓っていた。
このほか結団式では日本代表選手団の紹介、国旗授与、団長挨拶などが行われた。