この日の中日は先発・ロドリゲスが「6.2回1失点・被安打7」と粘りの投球を見せ、後続のリリーフ陣も8回裏に3番手・又吉克樹がサンズに9号ソロを浴びた以外は被安打0。ところが、打線は2回表に木下拓哉が放った4号ソロによる1得点しかできないまま1点差で阪神に競り負けた。
問題となっているのは、試合後に複数メディアが伝えた与田監督のコメント。与田監督は先発・ロドリゲスを「本当に良く投げてくれた」とねぎらい、決勝点を許した又吉についても「これはしょうがない。ずっと抑えるわけじゃない」と擁護。一方、野手陣に対しては「得点能力が低い」、「とにかく打てるように頑張るしかない」と苦言を呈した。
>>中日・京田に「常軌を逸してる」ファンドン引き ボールボーイに防具を投げつけ、死球の怒りは2週間前に伏線アリ?<<
与田監督のコメントを受け、ネット上には「投手陣は十分頑張っていただけにもったいない試合だった」、「味方投手を見殺しにした野手陣は本当に猛省してほしい」、「京田(陽太/.214)、阿部(寿樹.196)あたりの不振選手を一度スタメンから外すのもアリだと思う」といった反応が多数寄せられている。
一方、「今日に関しては打線より采配が悪い」、「負けたのはお前のせいだろ、何にも動かなかったくせに偉そうなこと言うな」、「得点能力低いなら、それを作戦で何とかするのも首脳陣の仕事だろ」と否定的なコメントも複数見受けられた。
「与田監督が猛反発を受けているのには、同戦終盤での無策ぶりが関係しているものと思われます。この日の中日は1点リードで迎えた7回表に無死一、二塁、同点で迎えた8回表にも無死二塁とそれぞれ得点機が到来。しかし、与田監督はどちらの場面でも送りバントや代打攻勢といった作戦は行わず結果無得点。流れをモノにできなかった影響もあったのか、どちらの回もその裏に失点を喫し逆転負けを喫しました。そのため、与田監督が何らかの策を講じていれば結果は変わっていたのではと不満を抱いているファンも少なくないようです。なお、今季の与田監督はバント策などで試合を動かしにいく場面が少なく、チームの犠打企画数(24回)、犠打数(21個)はどちらも14日終了時点でセ・リーグ5位の数字となっています」(野球ライター)
この日の敗戦で「14勝19敗5分・勝率.424」と借金5となり、首位阪神とは10ゲーム差となった4位中日。上位浮上のためには、チーム打率(.228)がリーグ最下位、得点数(108得点)が同5位と貧打にあえぐ打線のテコ入れも必要といえそうだ。
文 / 柴田雅人