問題となっているのは、「2-3」と巨人1点ビハインドで迎えた6回表に飛び出たプレー。この回巨人は2番手・平内龍太が1点を失いなおも1死一、二塁のピンチを招くと、続く3番手・高木京介も2点を奪われ1アウトも取れずに降板。1死満塁と苦しい状況が続く中、巨人ベンチは4番手として田中をマウンドに送り込んだ。
ところが、田中は打席の広島・磯村嘉孝への初球を外角へ大きくそれる暴投としてしまい、この間に三塁走者が生還し1失点。さらに、1死二、三塁となった後に磯村に犠牲フライを打たれさらに1失点と、ノーヒットで2点を失ってしまった。なお、生還を許した走者2名はいずれも高木が出した走者のため、田中が投球成績は「0.2回無失点・被安打0」となっている。
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この田中の投球を受け、ネット上には「何しに出てきたのかってくらいの酷い投球」、「コントロール悪いから不安だと思ってたら初球暴投とは…」、「田中が投げたせいで負けた、2失点が無ければ8-7で勝ってたかもしれないのに」、「こないだの阪神戦もそうだったけど制球が悪すぎる、防御率0でも全く信用できない」といった反応が多数寄せられている。
「田中はこれまで日本ハム(2016-2019)、巨人(2020-)でプレーし、昨季まで『62登板・1勝1敗5ホールド・防御率4.99』といった数字を残している27歳右腕。今季は25日終了時点で防御率『0.00』(7登板・5.1回)ですが、オープン戦では『4.91』(3登板・3.2回)と今一つの数字でした。また、開幕後は与四死球数が6個と制球の不安定さが目立っており、7日・阪神戦では山本泰寛の頭部付近に死球を与え負傷退場に追い込んでもいます。そのため、防御率とは裏腹に巨人ファンからの信頼はあまり得られていない状況です。ただ、巨人は現在平内(同8.31)、高木(防御率6.30)、桜井俊貴(5.40)といったビハインド時に投げる立ち位置の投手たちが振るわないため、田中を一軍戦力から外す余裕はあまりない状況でもあります」(野球ライター)
試合から一夜明けた26日、チームは前日の6回表に失点を喫した平内、高木を一軍登録から抹消。一部からは「平内と高木を落とすなら田中も二軍に落とせよ」との声も挙がっているが、田中は今後の登板でファンの信頼を得ることはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人