もはやコメンテーターは芸人の仕事として珍しいものではなくなった。だが、中には断っていた人もいる。
ナインティナインの矢部浩之は『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)で、ワイドショーのコメンテーターのオファーが来たが、「やめとこか」と即決で断ったエピソードを披露している。矢部と言えば、『やべっちF.C. 〜日本サッカー応援宣言〜』(テレビ朝日系)で長らくMCを務め、後継のインターネット番組『FOOTBALL PROGRAM YABECCHI STADIUM(やべっちスタジアム)』(DAZN)も放送中だ。サッカーへの興味があっても、ほかの芸能ニュースなどへのコメントはできないと考えたのだろう。
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同じような理由で、オードリーの若林正恭も『あちこちオードリー』(テレビ東京系)で、「自分の興味は捏造できない」と名言を残している。この番組にゲスト出演した麒麟の川島明も「『どう思いますか?』って言われても、『どうも思わない』ってまずある」と話し、幅広いニュースに興味を持てないため、『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)の仕事を降りたと語っていた。
芸人コメンテーターは、毒舌路線で行けば炎上し、当たり障りのないコメントならば「つまらない」と言われてしまう。さらに、芸能ニュースならば「同業者批判もしくは擁護」、政治経済ならば「偉そうに語るな」と言われてしまう。非常にさじ加減の難しい仕事だと言えるだろう。
そんな川島が、非ワイドショー路線の朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)のMCに就任したのは、ある意味では必然だったのかもしれない。