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12歳と13歳の少年、ホームレスの男性に金を乞うように指示するも拒否され殺害「お菓子を買うために金が必要だった」

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画像はイメージです

 ホームレスが危害を加えられるというニュースが報道されることはあるが、海外では、少年が些細な理由からホームレスを殺害する事件が起きた。
 
 ウクライナ・オデッサ州で、12歳と13歳の少年が58歳のホームレスの男性に物乞いをするよう指示し、拒否されたことで、ホームレスの男性を殺害したと海外ニュースサイト『Daily Mail Online』と『The Daily Star』が3月31日までに報じた。

 報道によると、少年らは通りにいたホームレスの男性に近づき、ホームレスの男性に通りすがりの人に金を乞うように指示したという。ホームレスの男性は金を乞うように言われたが拒否した。ホームレスの男性が拒否したことで、少年らはホームレスの男性を何らかの形で人けの少ない茂みへと連れて行ったという。

 少年らは周りに誰もいないことを確認すると、ホームレスの男性の顔や腹部に殴る蹴るなどの暴行を加えた。現場の近くに偶然、棒があり、棒を見つけた少年らは棒を手に取ってホームレスの男性の全身をさらに殴ったという。棒の素材は不明である。少年らは数時間ホームレスの男性に暴行を加えた後、その場から逃げた。

 翌朝、犬の散歩をしていた地元住民がホームレスの男性の遺体を見つけ、警察に通報。ホームレスの男性は裸の状態で発見された。少年らが服を脱がせたのかどうかは不明である。警察の捜査により、少年らは警察に拘束された。少年らは犯行を認めたが、ウクライナでは刑事処分の可能年齢が14歳以上であるため、少年らは事情聴取を受けた後に家に返されたという。今後は裁判所が少年らを、非行を犯した未成年の少年少女らを保護する機関に送るかどうかを検討する。

 なお、少年らは警察の調べに対し、「お菓子を買うために金が必要だったからホームレスの男性に金を乞うように頼んだ。でも拒否したから暴行を加えた」と話しているという。ホームレスの男性は発見時に死亡が確認された。『The Daily Star』によると、死因は頭部と腹部の外傷によるもので、発見時、ホームレスの男性の肋骨はすべて折られていたという。男性が少年らに暴行を加えられ始めてからどれくらい後に死亡したのかは不明だが、事件を担当した専門家は「ホームレスの男性は時間をかけてゆっくり死亡し、苦痛を味わっただろう」と話している。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「なんて痛ましいニュース。ホームレスの男性は何も悪くないのに」「12歳や13歳なら暴力を振るうことは悪いことで、ましてや殺人は罪だと分かるはず。しかも理由がお菓子を買うためというのが恐ろしい」「14歳未満だからといって人を殺して罰を受けないことがあっていいのか。そんな子どもが社会で普通にこれからも生活していくと思うと怖い」「いくら2人がかりだとしても子どもが大人を殴り殺せるものか。余程強い力で容赦なく殴ったのだろう」などの声が挙がっていた。

 ​>>ホームレスに寝床を提供した女性、夜中に性的暴行を受ける 親切を踏みにじる行為に怒りの声<<​​​

 少年が些細な理由でホームレスを殺害した事件は海外だけではなく、日本でも起きている。

 大阪府大阪市で当時16〜17歳の少年5人が、当時67歳のホームレスの男性に暴行を加え殺害したと『日本経済新聞電子版』(日本経済新聞社)が2012年11月に報じた。同記事によると、午前3時頃、少年らはJR大阪駅周辺の高架下にいたホームレスの男性の頭を蹴るなどし、殺害したという。

 犯行後、少年らは現場から立ち去ったが、少年らが暴行を加えた約1時間後に通行人がホームレスの男性が死亡しているのを発見。警察の捜査により、16歳の少年3人と17歳の少年1人が殺人容疑で逮捕され、17歳の少年1人が傷害の疑いで逮捕されたという。

 警察の調べに対し、少年らは「殺す気はなかったが、殴ったらスカッとするのでやった」「面白半分というかノリで襲った。思い切りサッカーのシュートみたいに蹴った」などと供述しているという。少年らは暴行については容疑を認めているが、「殺すつもりはなかった」などと殺意については否認しているそうだ。

 なお、少年らはホームレスの男性に暴行を加える様子をカメラ付き携帯電話で録画していた。警察によると、動画にはホームレスの男性が「助けて」と声を上げているにも関わらず、執拗に暴行を加える少年らの様子が映っていたという。

 今回の事件のほかにも、JR大阪駅周辺ではホームレスの男性4人が相次いで暴行を受け、重軽傷を負う事件が起きていた。少年らが逮捕されたことで警察はこれらの事件との関連性を調べていたが、後に少年らは、ほかにも12件、ホームレスや通行人へ暴行を加える犯行を繰り返したことを認めている。

 何の罪もないホームレスを傷つけ、ましてや殺害するなど言語道断だ。年齢制限により法で裁くことができなかったとしても、罪を犯した少年らは自身の非道さと向き合い続けるべきだろう。

記事内の引用について
「Two Ukrainian boys aged 12 and 13 'kick homeless man to death because he refused to beg in the street and give them money for sweets'」(Daily Mail Online)
https://www.dailymail.co.uk/news/article-9421925/Two-Ukrainian-boys-12-13-kick-homeless-man-death-refused-beg-street.html
「Boys, 12 and 13, 'beat man to death after he refuses to beg for cash to buy them sweets'」(The Daily Star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/boys-12-13-beat-man-23829393
「ホームレス襲撃で少年5人を逮捕 大阪、殺人や傷害の疑いで」(日本経済新聞電子版)より
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2204J_S2A121C1CC1000/

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